2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671849
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
尾花 明 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40194625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 進 帯広畜産大学, 保健管理センター, 教授 (70091577)
郷渡 有子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80305630)
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Keywords | 光線力学療法 / ATX-S10 / 培養内皮細胞 / 培養網膜色素上皮細胞 / 細胞内局在部位 / 殺細胞効果 / アポトーシス / 脈絡膜新生血管 |
Research Abstract |
ヒト血管内皮細胞および網膜色素上皮細胞にATX-S10を暴露し、細胞内のATX-S10局在を走査レーザー顕微鏡で観察した。その結果、ATX-S10は主としてライソゾームに集積することが分かった。また、取り込みの経時的変化も観察したところ、暴露時間が30分以上の時に取り込みが増加することが判明した。さらに、対比して行ったベンズポルフィリンはミトコンドリアやライソゾーム以外に細胞質全体に、ヘマトポルフィリン誘導体はミトコンドリアと細胞質全体にそれぞれ取り込みが見られた。 ヒト血管内皮細胞および網膜色素上皮細胞にATX-S10を作用させた後にレーザー光線を照射し、殺細胞効果をMTS assayで観察した。効果は薬剤濃度とレーザー照射量に依存し、両者が大きいほど死細胞率が上昇した。また、薬剤暴露時間と細胞死形態の関係をみたところ、長時間暴露により細胞内にATX-S10が十分取り込まれた状態でレーザー照射を行うと主としてアポトーシスを生じ、細胞周囲にATX-S10が存在する状態で照射すればネクローシスの割合が多く見られた。 培養人脈絡膜血管内皮細胞に対するATX-S10の殺細胞効果を検討中である。 また、ラット眼の実験的脈絡膜新生血管に対して光線力学療法を行った際の血管内皮増殖因子、組織増殖因子等の生体活性物質の観察は現在開始したところである。 次年度には細胞内取り込み量の抽出法による計測と、可能であればATX-S10のラベル体を用いて細胞内局在をさらに詳細に観察予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 尾花明, 郷渡有子, 中島進, 阪田功, 宮木末雄: "眼科領域における光線力学療法"レーザー学会学術講演会第22年次大会講演予稿集. 219-220 (2002)
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[Publications] Akira Obana, Yuko Gohto, Susumu Nakajima: "Subcellular localization of ATX-S10(Na) in vascular endothelial cells."14^<th> World Congress of The International Society for Laser Surgery and Medicine. (CD-R). (2001)
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[Publications] Akira Obana, Yuko Gohto, Susumu Nakajima: "Subcellular localizatin of three photosensitizers in vascular endothelial cells"Clinical and Basic Applications of Photodynamic Medicine. IPA 8^<th> World Congress of Photodynamic Medicine. Abstract. 66 (2001)
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[Publications] Yuko Gohto, Akira Obana, Yufang Huang, Susumu Nakajima: "In Vitro Photodynamic Effects of ATX-S10(Na)and Mode of Death of Vascular Endothelial Cells"Clinical and Basic Applications of Photodynamic Medicine. IPA 8^<th> World Congress of Photodynamic Medicine. Abstract. 66 (2001)