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2002 Fiscal Year Annual Research Report

胎生期眼組織および損傷角膜におけるEpimorphinの発現動態と役割について

Research Project

Project/Area Number 13671855
Research InstitutionNippon Medical school

Principal Investigator

石崎 正通  日本医科大学, 医学部, 助教授 (40096954)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 寺崎 泰弘  熊本大学, 医学部, 助手 (50332870)
KeywordsEpimorphin / 眼発生 / 角膜 / coiled coil構造 / 蛍光抗体法 / 損傷治癒
Research Abstract

本研究は、マウスの眼発生各期におけるEpimorphinの発現動態および角膜の損傷治癒課程におけるEpimorphinの役割について、形態的、分子病理学的に解明する事を目的とした。
(1)マウスの胎生期の角膜発生初期の12日目以降の眼および周囲組織を採取し蛍光抗体法によりEpimorphinの存在を検討した。胎生12日目では角膜原基内に微弱な陽性所見が見られる他、角膜上皮が結膜上皮に移行する局所の上皮下に強い陽性所見を認めた。胎生13日目では、角膜原基内実質および角膜上皮下基底膜に陽性所見がみとめられた。結膜上皮との移行部に強い反応が認められた。一方結膜上皮や皮膚上皮下にはほとんど反応は認められなかった。胎生16日目には、角膜実質と基底膜に周囲組織に比し圧倒的に強い反応を認めた。この所見は新生マウスまで同様であった。
(2)成獣マウスでは、角膜実質および基底膜に強い存在を認め、実質細胞のみならず細胞外基質にも存在が明らかになった。成獣マウス角膜上皮障害惹起後も実質のEpimorphinの存在に変化を認めなかった。
(3)EpimorphinとKeratin、EpimorphinとType IV collagenが蛍光抗体法の2重染色により同じ場所に存在する事が明らかとなった。
以上の結果からEpimorphinは胎児角膜上皮の分化誘導に関与する事が示唆された。実質においても、角膜特有なコラーゲン繊維の層状構造形成時期とほぼ一致してEpimorphinが実質中に発現することから実質の形態形成に関与していることが認められた。一方表皮が水晶体胞から水晶体に分化する過程でEpimorphinが関与すると考え現在検討中である。基底膜を含む細胞外基質とEpimorphinが共存していることは他の上皮組織を持たない組織でも認められ、本来知られている役割以外の未知の機能を持つことを示唆している。Epimorphinと細胞外基質との結合はEpimorphin分子内の2カ所に存在するcoiled coil構造による可能性が考えられた。角膜上皮剥離後の上皮再生にEpimorphinが関与する可能性を検討したが形態的にはEpimorphinの存在形態に変化は認められなかった。しかし分子病理学的には角膜実質細胞では発現亢進の可能性があり現在検討中である。Epimorphin, Keratin, Type IV oollagenが密接に存在していることより、Epimorphinが上皮と間質との間で重要な役割を持っていることが改めて示された。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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