2002 Fiscal Year Annual Research Report
自動視野計を用いた動的視野測定プログラムの開発-進行期緑内障に対する臨床応用-
Project/Area Number |
13671859
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
奥山 幸子 近畿大学, 医学部, 講師 (40268438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 嘉一 近畿大学, 医学部, 教授 (20162737)
松本 長太 近畿大学, 医学部, 助教授 (70229558)
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Keywords | 動的視野 / 自動視野計 / Octopus101 / アルゴリズム / Goldmann視野計 / イソプタ |
Research Abstract |
自動視野計による動的視野測定は自動視野計の開発当初から試みられてきた。しかし、患者応答のばらつきや測定アルゴリズムの問題によりその測定結果は、経験豊かな医師や検査員がGoldmann視野計を用いて手動で測定した結果と比べ満足のいくものではなかった。そこで本研究では、Octopus101自動視野計を用いて自動動的視野測定プログラム(program K)を独自に開発した。このプログラムは、まず各経線上を測定した後、イソプタの変化が大きい部位に対して、さらに測定を自動で追加していく方法をとっている。イソプタの変化を探索する際、連続する3箇所の応答点が形成する角度にて正常か異常かを判定し、次の視標呈示位置と方向を決定する。この動的視野測定プログラム(program K)で、実際に初期及び進行期の視野障害を有する緑内障患者を測定し、その結果をGoldmann視野計の測定結果と比較検討したところ、Goldmann視野計を用いた動的視野測定の結果とほぼ一致した結果を得ることができた。またこのプログラムを用いることにより自動動的視野測定の際の応答のばらつきが原因で生じる鋸歯状のイソプタ(偽spikes)の形成を抑えることができた。 新しく開発した自動動的視野測定プログラム(program K)は、患者応答のばらつきや測定アルゴリズムの問題を解決でき、臨床上においても有用な測定法であることがわかった。しかし現行のプログラムには、測定精度と検査時間の関係などまだ検討すべき点があり、今後さらなる改良を行っていく予定である。
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