2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671864
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
堀 哲夫 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (80173615)
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Keywords | Congenital anal atresia / anorectal anomaly / polygenic disease / linkage mapping / pig / animal model |
Research Abstract |
1.我々はヒト鎖肛の動物モデルとして自然発症の鎖肛ブタ(肛門の欠損に加えてオスでは直腸尿道瘻、メスでは肛門前庭瘻あり)を生後直ちに根治手術行うことにより救命し交配可能な状態にしている。これにより15年以上にわたり自然発症の鎖肛ブタ家系を維持してきた。鎖肛では複数の遺伝子の関与が我々のブタのモデルなどで予測されたが、複雑な遺伝様式であり遺伝子レベルでのlinkage解析はこれまでに報告がなかった。我々のグループは鎖肛ブタの遺伝子解析にむけて、離れた系であるメイシャンブタを導入して純系に近い鎖肛ブタとの人工授精に成功し遺伝子解析な3世代のブタの材料を得た。従来の鎖肛同志の近親交配により生じたブタ検体とともに、F1を鎖肛ブタに交配する(バッククロス交配)によるF2の検体をえた。またF1同志の交配(インタークロス)によりF2の検体を得た。我々のこれまでの研究によりブタにおける鎖肛はoligogenicであるかpolygenicな背景を持つことが明らかとなった。遺伝子連鎖解析により、ブタ染色体15番上(ブタmicrosatelliteマーカーSW2072にてlodスコア2.7)に鎖肛の発症と関連するlocusの1つが存在することが示唆された。現在さらに主としてF2検体を増やしてこの遺伝子付近にあると予測されるの機能的遺伝子(Gli2など)の検索に努めている。 2.鎖肛ブタ家系の維持 鎖肛ブタ同志の交配により高頻度に鎖肛を得ることができた。特にオスの鎖肛は、出生直後に死亡するため緊急手術により救命した。オス・メス鎖肛ブタは13年度は6頭を選び生育させている。また遺伝子解析用のF1ブタは4頭飼育中であり現在これらのブタは十分な繁殖能力を持っている。
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Research Products
(1 results)