2001 Fiscal Year Annual Research Report
アクチビンAによる原始外胚葉領域由来幹細胞からの口腔諸器官の誘導
Project/Area Number |
13671921
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
古江 美保 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (80257310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅島 誠 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (00090564)
畑 隆一郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (10014276)
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Keywords | アクチビン / 再生 / 顎骨 / 軟骨 / アフリカツメガエル / 発生 / アニマルキャップ |
Research Abstract |
アフリカツメガエル胚から予定外胚葉領域片(アニマルキャップ)を切り出し、スタインバーグ氏緩衝液中においてアニマルキャップを種々の濃度のアクチビンAにより処理し、頭頚部領域を誘導する条件の検討を行ったところ、高濃度のアクチビンAを処理したアニマルキャップを未処理のアニマルキャップによりサンドウィッチした条件で誘導できることが明らかとなった。14日間培養を行ったアニマルキャップの組織切片を作製し、アルシアンブルー・PAS二重染色を行ったところ、セメント腺やアルシアンブルーに好染色される軟骨組織が確認され、幼生の顎骨や鰓弓軟骨とよく似た構造を呈していた。また、アニマルキャップにおける遺伝子発現をRT-PCR法で検索したところ、初期発生時に頭頚部領域の軟骨細胞に分化する間様組織のマーカー遺伝子やcollagen type IIの発現を、幼生における顎骨や鰓弓軟骨と同様に認めた。また、in situ hybridization法にてこれら遺伝子の発現を検索したところ、幼生における顎骨や鰓弓軟骨と同様に、アニマルキャップにおける幼弱な軟骨細胞ならびに軟骨組織に発現が認められた。以上の結果から、アフリカツメガエル胚アニマルキャップより頭頚部領域の位置情報をもった軟骨組織を誘導できることが明らかとなった。また、頭頚部領域軟骨組織誘導は高濃度のアクチビンAにより誘導される遺伝子群により制御されていることが示唆された。
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