2001 Fiscal Year Annual Research Report
導管障害顎下腺における筋上皮細胞の細胞死と細胞増殖に関する研究
Project/Area Number |
13671961
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 茂 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (70241338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土門 卓文 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50217618)
山本 恒之 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (80200822)
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Keywords | 顎下腺 / 筋上皮細胞 / アポトーシス / 細胞増殖 |
Research Abstract |
【概要】本研究は導管障害により退行性変化(萎縮)を示すラット顎下腺において、腺実質の重要な構成要素である筋上皮細胞が細胞死(Apoptpsis)や細胞増殖(Mitosis)を起こしているかを明らかにすることを目的としている。平成13年度では動物実験および組織学的検索が終了した。細胞増殖に関する免疫組織化学的検索(抗アクチン抗体と抗PCNA抗体の免疫二重染色)およびTUNEL法による細胞死の検索(TUNEL法と抗アクチン抗体の二重染色)については約半分が終了した。また、一部電顕的検索にも着手した。 【結果】ラット顎下腺の導管結紮後、腺組織は萎縮した。3〜4日目に、腺房は減少傾向を示し、7日目以降、腺組織内に残存していた腺房は僅かであった。一方、導管の多くは残存し、その周囲には炎症性細胞浸潤を伴う結合組織の増生が認められた。筋上皮細胞は正常顎下腺、萎縮顎下腺の両者において、抗PCNA抗体に陽性を示す細胞が認められ、導管結紮後3日目に多くの陽性細胞が観察された。TUNEL陽性筋上皮細胞は正常顎下腺にはみられなかったが、萎縮顎下腺には出現し、5日目にやや多く観察された。電顕的には非常に稀にアポトーシスを示す筋上皮細胞が観察されたが、筋上皮細胞の分裂像は検出されなかった。以上の結果より、萎縮する顎下腺において筋上皮細胞にもアポトーシスや細胞増殖が生じている可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)