2002 Fiscal Year Annual Research Report
HPV関連癌細胞におけるp53癌抑制遺伝子の発現と機能におよぼすCdtの効果
Project/Area Number |
13671962
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大和 建嗣 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (50174751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 達次 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80192251)
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Keywords | HPV / p53 / E6 / siRNA / Cdt |
Research Abstract |
Actinobacillus actinomycetemcomitans(Aa)由来cytolethal distension toxin(Cdt)は,哺乳類細胞に対して細胞死とともに細胞周期G2期停止を誘導するが,その分子機構はまだ明らかにされていない。ヒトパピローマウイルス16型(HPV-16)および18型(HPV-18)は,肛門生殖器癌と一部の口腔咽頭癌の発症に深く関与する。これらのウイルスのE7癌遺伝子産物は,網膜芽細胞腫関違遺伝子産物(Rb)に直接結合してRbの増殖抑制機能を阻害し,E6癌遺伝子産物は,P53遺伝子産物の分解・不活化を引き起こす。このようにHPV-16および18は,Rbおよびp53の不活化によって,宿主細胞を癌細胞に変化させる。我々は,HPV-18関連癌細胞株であるHeLa細胞においてAaCdtが,P53発現レベルの増加とともにG2期停止と細胞死を誘導することをあきらかにした。 平成14年度の研究では,HPV関連癌細胞におけるCdtによるP53集積機構を解析するために,HPV陽性細胞(HeLa, SiHa)でのRNAiを確立した。先ず,すでにRNAi活性が報告されているLamin A/Cに相補的な19塩基の配列の2本鎖RNA(siRNA)を合成し,これをリポソーム試薬によって細胞内に導入後,その発現におよぼす効果をウエスタンブロット法により解析した。HeLa細胞とSiHa細胞のいずれにおいても90%以上のLamin A/Cの発現抑制効果が見られた。さらに,SiHa細胞では,HPV16 E6およびE7に対するsiRNAが,E6およびE7の発現をそれぞれ70%から80%抑制することが判明し,これらの細胞は,高いsiRNA導入効率と感受性を有することが明らかとなった。今後,siRNAをもちいて,ATM, ATR, Chk1, Chk2, DNA-PKおよびARF等の発現を抑制することにより,どの分子がp53の細胞内集積に重要であるかを明らかにする予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nakahara, T., et al.: "Growth/differentiation factor-5 induces growth arrest and apoptosis in mouse B lineage cells with modulation by Smad"Cell. Signal. 15. 181-187 (2003)
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[Publications] Ito, K., et al.: "Caffeine induces G2/M arrest and apoptosis via novel p53-dependent pathway in NB4 promyelocytic leukemia cells"J. Cell Physiol.. (in press).