2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671990
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
四井 資隆 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20167026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐井 優子 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70231280)
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Keywords | magnetic resonance imaging / intra oral coil / metallic artifact / phased array coil / periodontal disease / dental disease |
Research Abstract |
口腔腫瘍や嚢胞の口腔領域での磁気共鳴画像(以下MRI)による診断精度の向上を図るのためには画像の分解能の向上が望まれる。歯髄疾患や歯周疾患の診断が可能な高分解能を実現するために、受信コイルを口腔内に挿入した歯肉撮像用MRIコイルの開発を試みた。開発に当たって、受信コイル設置方向による信号強度の減少と歯科用金属修復物のよる金属アーチファクトの問題があった。 コイル設置方向では、通常の口腔の開放方向では受信コイルの設置方向は磁力線に対して垂直になり信号強度の減少する。本研究では受信コイルの設置角度を変え、信号強度の比較を行う実験を行った。口腔内挿入可能な平面コイルでは磁場方向と60°の角度を持って設置した場合に最大信号強度と最大有効信号深度を獲得できることが確認できた。これは頭部を傾斜して設置することによって実現可能な設置角度である。 歯科用金属による金属アーチファクトについて歯冠修復物を用いた実験を実施した。その影響は、特異な形態を示し、広範囲に広がることが確認できた。撮像時には可能な限り歯科用金属を除去する必要がある。信号強度の向上と設置角度の影響を最小限にするために平面型のコイルを基にサドル型の口腔内コイルを開発した。このコイルを顔面部用の表面コイルと組み合わせ、フェーズドアレイコイルとして用いることを発案した。健常ボランティアの口腔内のMRI撮像で、平面コイルとサドル型コイルを表面コイルと組み合わせたフェーズドアレーコイルとして用いた場合の信号強度の比較を行った。サドル型コイルでは、磁場方向の問題を解決し、歯肉構造の判定可能な高い信号強度を得ることが可能であった。 また、歯周病患者の歯肉部の撮像をサドル型コイルを用いて行い、歯肉の炎症像が確認できた。
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[Publications] 四対資隆, 桐井優子, 古跡養之眞: "歯肉撮像用MRIコイルの試作"歯科放射線. 42・増刊. 72 (2002)
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[Publications] 松本恭治, 四井資隆, 古跡養之眞: "磁気共鳴画像の撮像時における表面コイルの位置付けに関する検討"歯科医学. 65・3/4. 266-274 (2002)