2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13672061
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
高山 慈子 鶴見大学, 歯学部, 助手 (30175939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 英司 鶴見大学, 歯学部, 助手 (20157423)
平野 進 鶴見大学, 歯学部, 教授 (00089400)
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Keywords | 金銀パラジウム合金 / 変色 / 色差 / Fusobacterium nucleatum / チタン / SPM / ESCA |
Research Abstract |
1.金銀パラジウム合金の変色の防止を目的とし,現在市販されている金銀パラジウム合金の組成の差が,変色に与える影響をin vitroおよびin vivo両面から検討を加えたところ,以下の結論を得た. 1)金銀パラジウム合金は,VSC産生量の多いF. nucleatum培養下で大きな変色を示す傾向にあった. 2)義歯に2か月間埋入した試料の色差は,F. nucleatum培養下の同金属の色差に近似していた. 3)Cuを20.0mass%含む12%金銀パラジウム合金の変色が大きく,Tiや14Kの変色は小さかった. 4)4種の金銀パラジウム合金は,in vitroおよびin vivoともに色差10以上の変色を認めた. 本研究結果から,市販の金銀パラジウム合金の組成では,変色を防止することは困難であることが示された.口腔内で金銀パラジウム合金が変色する患者では,Co-Cr合金やTi,金合金などの他の金属の使用が望ましいことが確認された. 2.第3種純チタン試料を4個製作し,このうちの1個をコントロールとし,3個を3名の患者の義歯に2ヵ月埋入し,SPMおよびESCAで分析したところ,以下の結論を得た. 1)ESCAで試料表面を分析した結果,コントロールでTi, C, Oが検出され,義歯から撤去した試料ではO, N, C, Sが検出されたが,Tiは検出されなかった. 2)義歯から撤去した試料を,ESCAでTiが検出するまでエッチングを行ったところ,平均0.311μmだった. コントロール試料で検出されたOは不動態化皮膜TiO_2に由来するものと思われ,撤去試料ではTiの上にO, N, C, Sで構成する膜が形成されたと推測された.
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Research Products
(1 results)