2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13672112
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
冨永 和宏 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (40188793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 達次 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80192251)
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Keywords | 顎関節 / 関節炎 / 遺伝子導入 / エレクトロポレーション / インターロイキン1 / 動物 |
Research Abstract |
私たちは慢性化するウサギ顎関節炎モデルにおいて、インターロイキン-1レセプターアンタゴニスト(IL-1ra)がインターロイキン-1β(IL-1β)の働きを抑制しながら炎症をコントロールしていることを報告した。これに基づきIL-1raを関節内に過剰発現させ炎症を予防、抑制させることを目的に、IL-1ra発現遺伝子をエレクトロポレーション法により顎関節内に導入し、その効果を検討している。 1.プラスミドベクターの構築:ヒト培養細胞上清中からRT-PCR法で得たhuman IL-1ra DNAを哺乳類発現プラスミドベクターにライゲーションし、IL-1ra発現遺伝子を構築した。 2.human IL-1ra発現の確認:まず、培養細胞にプラスミドベクターを導入し、フローサイトメーターならびにウェスタンブロット法でhuman IL-1raの発現を確認した。続いてin vivoでの発現確認のため、ウサギ皮膚にプラスミドベクターを導入し、ウェスタンブロット法で発現を確認した。 3.正常関節へのエレクトロポレーション法によるプラスミドベクターの導入:正常顎関節、正常膝関節腔内にプラスミドベクターを注入し、エレクトロポレーションを行った。それぞれでhuman IL-1raの発現をウェスタンブロット法で確認した。膝関節では免疫染色で滑膜組織にhuman IL-1raの発現が見られ、プラスミド導入後少なくとも20日間はhuman IL-1raの発現を認めた。 これら結果から、遺伝子導入後ある程度の発現期間が見られるため、この期間のhuman IL-1raによる効果が期待できる。今後、ウサギ顎関節炎モデルにおいて、本方法の効果を検証する。
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Research Products
(1 results)