2001 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌における新たな癌抑制遺伝子(headpin gene)異常の検索
Project/Area Number |
13672122
|
Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
片倉 朗 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10233743)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴原 孝彦 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (50178919)
鵜澤 一弘 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (30302558)
|
Keywords | 新規癌抑制遺伝子 / headpin gene / 口腔癌 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌39例を採取し、同組織より、DNA、RNAおよびタンパク質を抽出した。それぞれの核酸、タンパク質を精製して、以下の実験を行った。 1)新規癌抑制遺伝子(headpin gene)の存在する染色体(第18番染色体長腕領域;18q21.3)のマイクロサテライト領域のヘテロ接合性の消失について検索を行った。 2)headpin geneのexon配列を調べ、それぞれのexonに対応したプライマーを設計して、PCR-SSCP法を行い、DNAの異常について調べた。 3)headpin geneの塩基配列を調べ、独自にRT-PCR法において使用するプライマーの作製を行った。 作製したプライマーを使用して、RT-PCR法を行い、mRNAの発現状況について検索を行った。 以上の実験より以下の結果が得られた。 1)マイクロサテライト領域におけるヘテロ接合性の消失(LOH)と、DNAの構造異常(mutation)はあまり認められなかった。LOH;2/39(5.1%)、mutation3/39(7.7%) 2)headpin遺伝子のmRNA発現状況をRT-PCR法により検索したところ、口腔癌組織の31%にmRNA発現の減弱あるいは欠失を認めた。 今後、症例数を増やすとともに、DNA methylationの影響やheadpin特異的抗体の作製について検討し、headpin geneのさらなる検索を続けていく予定である。
|