2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13672157
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
三木 善樹 徳島大学, 歯学部, 助手 (50294707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 啓司 徳島大学, 歯学部, 教授 (20262206)
横関 雅彦 徳島大学, 歯学部, 助教授 (10314866)
堀内 信也 徳島大学, 歯学部附属病院, 助手 (70263861)
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Keywords | 単離細胞 / アポトーシス / 低酸素濃度 |
Research Abstract |
矯正的な歯の移動に伴う骨リモデリング反応の初期段階において、圧迫側では歯根膜線維は硝子様変性を起こし、広範囲にわたる無細胞帯の形成がみられ、その後、硝子様変性帯に近接した領域で破骨細胞が形成され、骨吸収が進行することが従来より知られている。さらに、近年、プログラムされた細胞死、すなわちアポトーシスが注目されており、広範囲にわたる無細胞帯の形成がアポトーシスと関連している可能性が考えられる。骨細胞のアポトーシスについて、昨年度は虚血再灌流により産生されたreactive oxigen speciesがアポトーシスを誘導することが知られているので、単離した骨細胞にreactive oxigen speciesの1つであるH2O2を作用させ、アポトーシスを誘導させた。その結果、H2O2の濃度依存性にアポトーシスの誘導が観察されたことを報告した。さらに、今年度は広範囲にわたる無細胞帯の形成が低酸素濃度の影響と関連している可能性に着目し、別のアポトーシス誘導法と知られている低酸素濃度下での単離骨細胞の応答を検討した。その結果、酸素濃度依存性にアポトーシスが誘導され、アポトーシスの特徴とされる核の凝縮、細胞の縮小、核の断片化、アポトーシス小体の形成などの形態学的変化が観察された。また、in vivoにおいて、ラットの歯を移動させた後の骨組織における骨細胞にもアポトーシスが誘導されていることが確認できた。
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