2002 Fiscal Year Annual Research Report
骨膜結合組織移植とシャペロン分子誘導を利用した新しい歯周組織再生法
Project/Area Number |
13672187
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
河口 浩之 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (10224750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 智仁 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (60325181)
柴 秀樹 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (60260668)
小川 哲次 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50112206)
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Keywords | シャペロン分子 / ストレス蛋白 / 歯肉線維芽細胞 / 歯肉上皮細胞 / 歯周組織再生療法 / 骨膜結合組織 |
Research Abstract |
本研究はヒト歯肉上皮細胞(HGK)およびヒト歯肉線維芽細胞(HGF)において,37℃,3時間の熱処理でconstitutivelyなタンパク発現が,42℃,3時間でストレスタンパク(シャペロン分子)のHsp (heat shock protein)が誘導されることを明らかにしてきた。 今回,歯周病原性細菌A. actinomycetemcomitansをHGKに作用後,ストレスタンパクの発現応答をRT-PCR法およびwestern blotting法によって解析した結果,Hsp27,Hsp60,Hsp70の発現が認められた。この発現は培養上清には無くcell layerにみられた.Hsp90はHGKでは37℃,42℃の熱処理で発現が認められなかった。ストレスタンパクを安全かつ選択的に誘導して強力な細胞保護作用を発揮する,シャペロン分子誘導剤であるGeranylgeranylacetoneをHGKに作用させた場合northern blotting解析からCOX-2,IL-8のmRNAの発現を誘導した。HGKではCOX-2のmRNAの発現は37℃,3時間の熱処理でも増加した。HGFへの熱処理では,Hsp104の発現は37℃,42℃いずれも発現が確認できなかったが,Hsp90では42℃で増加した。Hsp70,Hsp40の発現も同様に42℃の熱処理で増加した。 最終的には歯肉への温熱効果を踏まえて骨膜結合組織への熱処理の影響を,in vivoで捉えていく必要があるが,動物実験報告から,Hsp104/Hsp70/Hsp40系で,凝集したタンパクが脱凝集し活性を回復すること,細胞内で機能するHsp90がタンパクの変異を抑制し,恒常性に働くと考えられている。本研究のヒト細胞への熱処理によるHsp発現結果から,ストレスタンパクと歯周組織再生の関係を検討していく上で同様な事象が起きている可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Sakata M, Shiba H, Kawaguchi H et al.: "Osteoprotegerin levels increased by interleukin-1 beta in human periodontal ligament cells are suppressed through prostaglandin E2 synthesized de novo"Cytokine. 18(3). 133-139 (2002)
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[Publications] Fujita T, Shiba H et al.: "SPARC stimulates the synthesis of OPG/OCIF, MMP-2 and DNA in human periodontal ligament cells"Oral Pathol. Med. 31(6). 345-352 (2002)
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[Publications] Fujita T, Shiba H et al.: "Effects of transforming growth gactor-b1 and fibronectin on SPARC expression in cultures of human periodontal ligament cells"Cell Biol. Int. 26(12). 1065-1072 (2002)
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[Publications] Hasegawa N, Kawaguchi H et al.: "Immunohistochemical characteristics of epithelial cell rests of Malassez during cementum repair"J Periodont Res. 38. 51-56 (2003)
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[Publications] 河口 浩之: "自家骨髄間葉系幹細胞を用いた歯周治療の可能性"日本歯周病学会会誌. 44(秋季特別号). 60 (2002)