2002 Fiscal Year Annual Research Report
顕著な抗ウイルス活性を示すユーディストシン類の合成研究
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13672208
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳山 英利 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (00282608)
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Keywords | ユーディストミン / インドールアルカロイド / 抗ウィルス剤 / オキサチアゼピン / テトラヒドロ、イソキノリン / ピクテットシュペングラー反応 / アジリジン |
Research Abstract |
ジクロロ酢酸を用いたジアステレオ選択的Pictet-Spengler反応と、オキサチアゼピン骨格の新規構築法を確立することによって(-)-eudistomin Cの全合成を達成することができた。インドールユニットをMacorらの分子内Heck反応を利用したインドール合成法を用いて行った。延反応を用いてヒドロキシルアミン誘導体に変換しインドールユニットを合成することができた。次に、モデル基質でのGarnerアルデヒドを用いたジアステレオ選択的pictet-Spengler反応の検討をふまえてPictet-Spengler反応を行ったところ、ジクロロ酢酸を触媒として用いることで、11:1のジアステレオ選択比でβ-カルボリン誘導体を得ることができた。さらに、インドールの窒素をACE基(α-chloroethoxycarbonyl)で保護し、メチルチオ基をSO_2Cl_2で酸化してクロル体へと導いた。次に酢酸を作用させ、チオアセテートを高収率で得ることができた。さらにアセトニドの除去、続いて一級水酸基のメシル化を経て、環化前駆体とした。環化反応は、メタノール中K_2CO_3存在下加熱還流すると速やかに進行し、同時にACE基も除去され、オキサチアゼピン体を良好な収率で得ることができた。この際、チオホルムアルデヒドが脱離してヒドロキシルアミンとなった後、Oからの環化反応が進行して五員環化合物を与えるのではないかと危惧したが、チオールはPTLCで速やかに精製することにより、単離も可能な程度安定な化合物であった。最後にBBr_3によりBoc基の除去とメチルエーテルの切断を行い、(-)-Eudistomin Cの全合成を完了した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hidetoshi Tokuyama: "Transformation of Primary Amines to N-Monoalkylhydoroxyl-amines : N-Hydoroxy-(S)-Phenylethyl amine Oxalate"Organic Syntheses. (in press).
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[Publications] Tohru Yamashita: "Stereoselective Formation of β-Lactam Fused Oxathiazepin : A Synthetic Approach to Eudistomins"Synlett. (in press).