2003 Fiscal Year Annual Research Report
電位依存性L型カルシウムチャネルのゲーティングおよび修飾の分子機構
Project/Area Number |
13672274
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤羽 悟美 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (00184185)
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Keywords | カルシウムチャネル / カルシウム / カルシウム拮抗薬 / ジヒドロピリジン |
Research Abstract |
1)電位依存性カルシウムチャネルのゲーティング修飾機構 我々は、L型Ca^<2+>チャネルα_<1C>サブユニット(CaV1.2)IIIS5-S6間のチャネルポア領域にDHP系カルシウム(Ca)拮抗薬およびCa^<2+>アゴニストの結合に重要な役割を果たす2つのアミノ酸を同定した。両アミノ酸を欠く改変Ca^<2+>チャネルはCa拮抗薬・Ca^<2+>チャネルアゴニストの区別がつかなくなりいずれによっても遮断された。以上の結果を元に、先にX線構造解析と電気生理学的機能解析からその構造が明らかになったK^+チャネル(KcsAチャネル)を基にしたL型Ca^<2+>チャネルα_<1C>サブユニットのポア領域のホモロジーモデルにDHP結合部位に関するこれまでの報告と我々の知見を当てはめ、DHP結合モデルを提唱した。さらにこのモデルを検証するために、IIIS5-S6間のチャネルポア領域のアミノ酸のトポロジーをCys修飾試薬を用いて検討し、この領域のトポロジーがCa^<2+>チャネルのゲーティング状態に応じて変化しDHP結合ポケットの創出および安定化に寄与するという新たなモデルを提唱した。 2)心筋細胞興奮収縮連関におけるカルシウムシグナル制御機構 心筋細胞においては、活動電位により活性化した細胞膜表面のCa^<2+>チャネルから流入したCa^<2+>はその直下の筋小胞体膜のリアノジン受容体(RyR)を活性化しCa^<2+>依存性Ca^<2+>放出を引き起こすが、Ca^<2+>放出によりCa^<2+>チャネル細胞質側のCa^<2+>濃度が急速に上昇するとCa^<2+>チャネルはCa^<2+>依存性に不活性化する。我々は、心筋細胞においてCa^<2+>チャネルが筋小胞体Ca^<2+>貯蔵量のセンサーとしての役割を担い、細胞外からのCa^<2+>流入量を調節することにより筋小胞体Ca^<2+>貯蔵量を制御し心筋細胞のCa^<2+>シグナリングを最適化していることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takamatsu, H. et al.: "L-type Ca^<2+> channels serve as a sensor of the SR Ca^<2+> for tuning the efficacy of Ca^<2+>-induced Ca^<2+> release in rat ventricular myocytes."Journal of Physiology. 552. 415-424 (2003)
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[Publications] Izumi-Nakaseko, H. et al.: "DHP-insensitive L-type-like Ca channel of ascidian acquires sensitivity to DHP with single amino acid change in domain III P-region."FEBES Letters. 549. 67-71 (2003)
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[Publications] Yamaguchi, S. et al.: "Key roles of Phe^<1112> and Ser^<1115> in the pore-forming IIIS5-S6 linker of L-type Ca^<2+> channel α_<1C> subunit (Ca_V1.2) in binding of dihydropyridines and action of Ca^<2+> channel agonists."Molecular Phamracology. 64. 235-248 (2003)
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[Publications] Kobayashi, H. et al.: "Negative modulation of L-type Ca^<2+> channels via β-adrenergic receptor stimulation in guinea-pig detrusor smooth muscle cells."European Journal of Pharmacology. 470. 9-15 (2003)