2001 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシス誘発GAPDHを指標としたパーキンソン病の病因学的検討と治療薬の開発
Project/Area Number |
13672295
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
石谷 良一 城西大学, 薬学部, 教授 (80077958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 勝躬 城西大学, 薬学部, 助教授 (80095314)
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Keywords | 神経細胞死 / アポトーシス / GAPDH / パーキンソン病 / GAPDH promoter / 神経変性疾患 |
Research Abstract |
本研究課題に就いて,平成13年度には以下の研究成果を得る事が出来た。 (1)パーキンソン病患者剖検脳での免疫組織化学的検討依り,我々が作製したpro-apoptotic GAPDH抗体には:(1),核内過発現GAPDHの認識;(2),神経突起部位の認識;(3),Lewy小体,特にcore部位の認識,と言う特徴を有することが見い出された。従って,同抗体を用い,Mount Sinai大/W.G.Tatton研との研究協力にてpre-clinical疾患(即ち,臨床的所見からはパーキンソン病と診断出来ないが,病理的所見からはメラニン含有神経細胞死及びLewy小体の出現が確認出来る)患者の脳病理組織標本(剖検)にて,神経細胞自滅タンパク質としてのGAPDH側からのパーキンソン病の病因学的検討を上記標本にて実施した。その結果はpro-apoptotic GAPDHの発現(核内,並びに神経伝達部位)と同疾患症候との会合性を強く示唆した。 (2)上記GAPDH抗体の特異性を,更にラット中脳培養細胞でのMPP^+誘発性パーキンソン病モデル系にて追証出来た。 (3)Deletion and replacement mutation解析にてpro-apoptotic GAPDH promoter core部位の最終同定に成功した。従って,ラット小脳由来の初代培養神経細胞を素材とした同promoterの強制発現モデル系の作製が可能と相成った。平成14年度は,in vitroとしての同GAPDH-アポトーシス・モデル系にて新規抗アポトーシス薬物,即ち変性疾患治療薬,の探索を実施する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Fukuhara et al.: "GAPDH knockdown rescues mesencephalic dopaminergic neurons from MPP^+-induced apoptosis"NeuroReport. 12. 2049-2052 (2001)
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[Publications] R.Tanaka et al.: "Overexpression of GAPDH is involved in rat brain undergoing focal cerebral ischemia"J. Cerebral Blood Flow & Metabolism. (in press). (2002)