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2002 Fiscal Year Annual Research Report

心不全病態の進展と心筋熱ショックタンパク質の発現

Research Project

Project/Area Number 13672306
Research InstitutionTokyo University of Pharmacy and Life Science

Principal Investigator

田野中 浩一  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (50188398)

Keywords心筋梗塞後心不全 / 熱ショックタンパク質 / ストレス / 細胞防御機構 / 心収縮不全
Research Abstract

心筋梗塞後8週目のラット心臓のポンフ機能は低下し、いわゆる低拍出量性心不全となった。この心臓の熱ショックタンパク質(Hsp)の含量変化について検討したところ、Hsp60含量が増加した。Hsp60はミトコンドリアに局在するHspで、通常、細胞質で合成されたペプチドがミトコンドリア内へ移行する時にミトコンドリア内でそのペプチド受け取る役割を演ずると考えられている。Hsp60の増加が不全心のミトコンドリアへ機能の変化を示唆すると予測し、そのミトコンドリア活性を測定した。ミトコンドリア機能の評価には、skinned bundleを用いた。その結果、心ポンプ機能が代償されている状態では心筋Hsp60の含量は変化せず、ミトコンドリア機能も維持されているが、低拍出量性不全心ではHsp60含量が増加し、ミトコンドリア機能(エネルギー産生能力)は低下した。すなわち、不全心では組織Hsp60含量の増加に伴い、ミトコンドリアエネルギー産生能力が低下することが示され、不全心ミトコンドリアへのストレスによりミトコンドリア機能障害が誘発されると推察された。
次に、心筋Hsp発現量変化の心筋エネルギー代謝に及ぼす効果をin vitro実験系で模倣するため、培養心筋を用いた実験系を考案した。近年、embrionic cacinoma cell lineの中で、心筋細胞へと自動能を持つ心筋細胞へと分化するP19CL6が開発された。そこでP19CL6の高効率での心筋細胞への分化誘導の条件について検討した。その結果、培養用のdishのほぼ全域で拍動する心筋細胞へと分化させることが可能となった。次年度はこのin vitro実験系を用い、不全心の機能低下とHspの発現について検討する予定である。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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