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2002 Fiscal Year Annual Research Report

てんかん欠神発作における細胞内情報伝達系および転写調節の検討

Research Project

Project/Area Number 13672307
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

石毛 久美子  日本大学, 薬学部, 講師 (40212873)

Keywordsてんかん欠神発作 / cyclic AMP responsive element / lethargicマウス
Research Abstract

昨年度に引き続き、cyclic AMP responsive element binding protein(CREB)関連遺伝子の動態を詳細に検討するため、薬物誘発(γ-ブチロラクトン、GBL投与)および遺伝的欠神発作モデル(lethargic(lh/lh))マウス脳各部位において、CREB binding protein(CBP)およびCREB/activating transcription factor(ATF)ファミリーのメンバーで小胞体ストレスに関連しているATF6の核内の発現量を調べた。CBPは、lethargicマウス視床において発作を生じないコントロール(+/+)マウスより有意に上昇していたが、他の部位では変化がみられなかった。また、GBL投与マウスにおいてはどの部位でもコントロールマウスとの間に変化が観察されなかった。Lethargicマウス視床においては、CRE結合活性が顕著に上昇することをすでに示しているが、この結果より、lethargicマウス視床におけるCRE結合活性の上昇にはリン酸化CREBの上昇のみではなくCBPの上昇が関与するものと推察された。ATF6は、lethargicマウス視床において有意な減少が認められたが、他の部位やGBL投与マウスにおいては変化が認められなかった。ATF6の減少が認められたため、小胞体ストレスとの関連を考え、分子シャペロンの一つであるglucose-regulated protein 78(GRP78)の細胞内の発現量を調べたところ、ATF6と同様にlethargicマウス視床においてコントロールマウスより減少していた。GRP78の変化は、lethargicマウスの他の部位やGBL投与マウスでは認められなかった。Sarcaplasmic/endoplasmic reticulum calcium ATPase 3の発現量を指標に調べた小胞体量は、lethargicマウスとコントロールマウスとの間にどの部位においても差が認められなかったことからlethargicマウスでは、発作発現により小胞体ストレスが負荷されている可能性が示唆された。一方、薬物投与により一過性に発作を誘発したモデルではリン酸化CREBの部位特異的な上昇は、遺伝的モデルと同様に認められるものの小胞体ストレスはかかりにくいものと考えられた。以上より、両モデルにおいて発作発現に伴う細胞内の変化は少なくとも一部異なることが明らかとなった。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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