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2001 Fiscal Year Annual Research Report

非酵素的糖化阻害作用および抗酸化作用をもつ糖尿病合併症治療薬の開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number 13672312
Research InstitutionMeijo University

Principal Investigator

三輪 一智  名城大学, 薬学部, 教授 (60076734)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田口 忠緒  名城大学, 薬学部, 助手 (50121504)
Keywords糖尿病合併症 / 非酵素的糖化 / アミノグアニジン / 抗酸化作用 / 糖尿病治療薬
Research Abstract

【目的】非酵素的糖化阻害剤であるアミノグアニジン(AG)は,マウスに長期投与すると肝ピリドキサールリン酸(PLP)の減少を来すが,AGとピリドキサール(PL)とのSchiff塩基(PL-AG)は,AGと同程度の阻害作用を示しながら,AG投与でみられる肝PLPの減少は起さない。PL-AGは,H_2O_2による安息香酸のサリチル酸への酸化および酸化亜鉛存在下におけるメチルオレンジの光酸化に対してAGよりもはるかに強い抑制作用を示す。今回は,H_2O_2によるヒト赤血球膜の脂質過酸化に対するPL-AGとAGの抑制効果を調べるとともに,糖尿病ラットにPL-AGとAGを投与し,これらの酸化抑制効果を検討した。
【方法】ヒト赤血球懸濁液に2.5mMH_2O_2を添加し,AGあるいはPL-AG存在下に37℃で1時間インキュベートした後の脂質過酸化の程度をマロンジアルデヒド(MDA)量として求めた。また,AGあるいはPL-AGを飲水中に溶解(9mM)し,ストレプトゾトシン糖尿病ラット(6週令)に103日間投与した。投与終了後,肝,腎中のPLとPLPをHPLC法で定量し,赤血球膜などの脂質過酸化物をMDA量として求めた。
【結果】赤血球膜脂質過酸化においては,1mMAGによる抑制率は約50%であり,0.01mMPL-AGでこれと同程度の抑制がみられ,PL-AGには強い抗酸化作用があることがわかった。AG投与糖尿病群の肝では正常群および糖尿病対照群に比べPLP量が著しく減少したが,PL-AG投与糖尿病群では正常群と同レベルであった。肝PL量は各群で有意差はなかった。正常群に比して糖尿病対照群では,赤血球,血漿および肝臓のMDA量が有意に高値であったが,AG投与糖尿病群では血漿MDAのみ,PL-AG投与糖尿病群ではどの検体のMDAも正常群と同レベルであった。
【考察】PL-AGはAGより強い抗酸化作用を有することが,in vitroのみならずin vivoでも確認された。従って,PL-AGは糖尿病合併症治療薬としてAGより有望である。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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