2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗高血圧ペプチドの探索とそのレトロインバルソ型アナログの創製
Project/Area Number |
13672322
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
中込 和哉 帝京大学, 薬学部, 教授 (70272929)
|
Keywords | 潜在性活性ペプチド / アンジオテンシン変換酵素阻害 / タンパク質の酵素分解フラグメント / カテプシンB阻害 / 抗高血圧作用 / AW / VAW / Cabinペプチド |
Research Abstract |
[研究の目的] 本研究の最終目標は,これまで知られていないヒトタンパク質中の抗高血圧作用ペプチドにスポットを当て,高血圧症の予防もしくは治療に利用できるツールを創製することである。ヒトタンパク質のアミノ酸配列中には,多くの未知活性ペプチドが含まれている。これらは,タンパク質中では単なる配列の一部であるが,遊離されたペプチドとなることで初めて活性を示すため,潜在性の活性ペプチド群としてその解明と応用が期待されている。本研究では,これらの未知活性ペプチドに着目し新規なアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド(ACE)を発見し,そのtransition-states analoguesからデザインされるレトロインバルソ型の阻害ペプチドアナログを創製することで新たな医薬品素材を提供する。 [研究の成果] レトロインバルソ型のペプチドアナログの合成とそのACE阻害活性 1.構成アミノ酸全てがD型でかつ逆向きの配列を有するレトロインバルソ型ペプチドアナログとして,3種のアナログを合成した。 (1)_dW_dA_dV(選択的阻害のみられたVAWのレトロインバルソ型) (2)_dW_dS_dV(選択的阻害のみられたVSWのレトロインバルソ型) (3)_dY_dI_dL(最も阻害活性の高かったLIYのレトロインバルソ型,_dIはd-allo-Ileを示す) 2.上記3種のペプチドアナログについて,基質としてHHL (Angiotensin I型),HFR (Bradykinin型),Angiotensin I及びBradykininを用いてACE阻害活性を測定したが,顕著な阻害活性は認められなかった。 3.ジペプチドAWについて,_LA_LW,_LA_dW,_dA_LW,_dA_dW,_LW_LA,βA-_LWを合成し活性を測定したが,C末が_LWのみ阻害活性が認められ,他のアナログはほとんど活性がなかった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] K.Kanekoら: "Detection of protein Z in a renal calculus composed of calcium oxalate monohydrate with the use of liquid chromatography-mass spectrometry/mass spectrometry following two-dimensional polyacrylamide gel electrophoresis separation."Analytical Biochemistry. 324・2. 191-196 (2004)
-
[Publications] Y.Sadakaneら: "Quantification of the isomerization of Asp residue in recombinant human α A-crystallin by reversed-phase HPLC."Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis. 30. 1825-1833 (2003)
-
[Publications] K.Mawatariら: "Fluorometric determination of khellin in human urine and serum by high-performance liquid chromatography using postcolumn photoirradiation."Analytical Sciences. 19・7. 1071-1073 (2003)