2002 Fiscal Year Annual Research Report
脳におけるH^+オリゴペプチドトランスポータの局在と発現調節機構
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13672404
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Research Institution | KYOTO PHARMACEUTICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤田 卓也 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (00247785)
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Keywords | ペプチドトランスポータ / PEPT2 / Na^+ / H^+exchanger / アミノ酸トランスポータ / gabapentin / 電位依存性Ca^<2+>チャンネル / グリア細胞 / cyclic GMP |
Research Abstract |
本年度は、マウス胎児大脳皮質より調製したニューロンおよびグリア細胞を用いて、第一にH^+/oligopeptide transportersのmRNA発現を検討した。RT-PCRの結果、ニューロン、グリア細胞いずれにおいてもlow-affinity type H^+/oligopeptide transporter (PEPT1) mRNAを検出することはできなかった。一方、high-affinity type H^+/oligopeptide transporter (PEPT2) mRNAはニューロンでは検出できなかったが、グリア細胞ではその発現を認めることができた。またグリア細胞でのPEPT2の発現は、anti-PEPT2 antibodyを用いたWestern blottingでも確認することができた。さらに、グリア細胞における[^3H]glycylsarcosine (Gly-Sar)のpH依存的な輸送を検討したところ、その取り込みは飽和性を示し、Michaelis-Menten定数(K_t)は約110μMとなった。この結果は、PEPT2発現系より得られるGly-Sarの取り込みのK_t値や我々がラット大脳皮質より調製したシナプトソームを用いて既に報告しているGly-Sar輸送のK_t値とほぼ等しい値を示したことより、機能面においてもグリア細胞にPEPT2が発現していることを証明できた。さらに、この輸送の駆動力として考えられる内向きH^+勾配が、小腸や腎臓上皮細胞で示唆されているようにNa^+/H^+ exchanger(NHE)により形成されているか否かに関しても検討を加えた結果、pH7.4の条件下では、Na^+存在下でのGly-Sarの取り込みが、Na^+非存在下での取り込みより高い値を示したこと、また、amilorideやその誘導体のNHE inhibitorにより阻害されたことから、脳内においてもPEPT2の駆動力形成にNHEが関与していることを明らかにすることができた。 また、PEPT2の研究と平行してsystem Lアミノ酸輸送系の研究も展開し、抗てんかん薬であるgabapentinがこの輸送系によりグリア細胞内に取り込まれること、またこの取り込みが脱分極刺激により活性化される電位依存性Ca^<2+>チャンネルの阻害と機能的な関連を示すことも明らかにできた。
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[Publications] Michiko Oka, et al.: "Halothane attenuates the cerebroprotective action of several Na^+ and Ca^<2+> channel blockers via reversal of their ion channel blockade"European Journal Pharmacology. 452. 175-181 (2002)
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[Publications] Michiko Oka, et al.: "A comparison mode of Ca^<2+> channel blocking mode between gabapentin and verapamil : implication for protection against hypoxic injury in rat cerebrocortical slices"British Journal Pharmacology. (印刷中). (2003)
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[Publications] Michiko Oka, et al.: "Gabapentin blocks L-type and P/Q type Ca^<2+> channels involved in depolarization-stimulated nitric oxide synthase activity in primary cultures of neurons from mouse cerebral cortex"Pharmaceutical Research. (印刷中). (2003)