2003 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄女性の伝統的性役割行動からみた地域ケア・システムモデル構築に関する研究
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13672462
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
與古田 孝夫 琉球大学, 医学部, 教授 (80220557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石津 宏 琉球大学, 医学部, 教授 (30034086)
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Keywords | 後期高齢者 / 生活自立度 / ソーシャルサポート / 生活満足度 / 抑うつ傾向 / 自尊感情 / 社会的健康度 / 伝統的慣習 |
Research Abstract |
沖縄県西原町の80歳以上地域住民907名のうち回答の得られた536名(回収率74.2%)を対象に、抑うつ傾向および社会的健康度に焦点をあて検討した。 抑うつ傾向との関連でみると、経済状況ではゆとりがあるとする者で抑うつ傾向は有意に低く、身体的要因では聴力、視力、移動など身体的自立状況の全項目で有意な負の相関を示し、自立度が高くなるにともない抑うつ傾向は低かった。また、健康状況が良好で、過去に入院経験や転倒経験がなく、高血圧、泌尿器科疾患、関節系疾患、骨粗鬆症の罹患疾患のない者では抑うつ傾向は有意に高かった。心理社会的要因でみると、自尊感情と生活満足度いずれも有意な負の相関関係にあり、自尊感情および生活満足度が高くなるにともない、抑うつ傾向は低かった。社会的健康度との関連では領域得点が高くなるにともない抑うつ傾向は低かった。 社会的健康度についてみると、身体的健康状況では主観的健康度が高く、健康不安がない者、転倒経験や通院歴経験がない者、日常生活自立度が良好な者で社会的健康度は良好であった。まわりとの交流状況やソーシャルサポートとの関連では、子供、隣近所、友人・知人との交流頻度が多く、ソーシャルサポートの多い者ほど社会的健康度は良好であった。心理社会的状況との関連では、自尊感情や生活満足度が高く、抑うつ傾向が低い者では有意に社会的健康度は良好であった。沖縄の伝統的社会文化的要因との関連では、伝統行事へ参加し、その際役割を有する者、仏壇や位牌を毎日拝む者で社会的健康度は良好であった。有意な関連の認められた要因を独立変数、社会的健康度の「評価得点」を従属変数とする重回帰分析の結果、関連の認められた要因は伝統的行事への参加、日常生活自立度、隣近所との交流、ソーシャルサポート、自尊感情、生活満足度であった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 與古田孝夫, 上江洲歩, 山田亨, 上地真知子, 照屋淳, 石津宏: "代替医療の側面からみた地域高齢者の心身症状に対する疾病対処意識についての検討"第42回日本心身医学会九州地方会. 抄録集. 60 (2003)
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[Publications] 佐和田重信, 與古田孝夫, 高江洲なつ子, 照屋淳, 兪峰, 他: "伝統的信仰意識が地域高齢者のメンタルヘルスに及ぼす影響についての検討"第68回日本民族衛生学会総会. 抄録集. 124-125 (2003)
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[Publications] 與古田孝夫, 佐和田重信, 高江洲なつ子, 山里愛, 高倉実, 他: "地域後期高齢者の抑うつ症状と身体及び心理社会的要因との関連"第68回日本民族衛生学会総会. 抄録集. 126-127 (2003)
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[Publications] 佐和田重信, 與古田孝夫, 石津宏, 照屋淳, 高倉実, 赤嶺依子, 他: "心身医学におけるサルートジェネシスの実践を-祭事への参加が自尊感情を高める"Medical Tribune. 8 (2003)
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[Publications] 與古田孝夫, 石津宏, 高江洲なつ子高倉実, 赤嶺依子, 垣花シゲ, 他: "沖縄の伝統的地域特性と地域高齢者のメンタルヘルスに及ぼす要因についての検討"日本心身医学会誌. (印刷中).