2001 Fiscal Year Annual Research Report
患者・高齢者を看護する看護者の手に加わる圧力測定手袋の開発と手の使い方の探求
Project/Area Number |
13672487
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
岡本 恵理 東京女子医科大学, 看護学部, 助手 (20307656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 真 愛知みずほ大学, 人間科学部, 助教授 (70178482)
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Keywords | 看護者 / 手の使い方 / 圧力測定センサ |
Research Abstract |
看護者の手の使い方を観察するため、感圧導電性ゴム(イナバゴム(株):SF4L)を布製手袋の内側面に貼付した「手袋型圧力測定センサ」を試作し、その特性について調べた。実験は被験者に手袋を装着してもらい、自作の装置を用いて第2〜5末節骨、第3末節骨下、手掌部中央の6箇所に垂直に加重していき、センサ6Vの直流電流を負荷して計測した。その結果圧力と出力電圧の関係は、第三末節骨を除き625〜2500g/cm^2の範囲で直線性が確認された。また2500g/cm^2以上では出力電圧が飽和状態になる傾向がみられた。また重さ600gの物を把持した時の第三末節骨部の圧力の変化は、持ち上げ動作と対応し、最大加圧力は3078g/cm^2となった。以上より試作したセンサの出力特性は、直線性の成り立つ範囲から実用可能であると思われた。また持ち上げ動作時の把持力と物体に生じる圧力は対応し、動作前後の電圧のドリフトもほとんど見られなかったことから、比較的安定した出力が得られるものと思われる。 さらに15年以上看護経験のある看護教員5名の手掌部に同センサを直接貼付し、人間の下肢を模擬したモデルを挙上する実験を実施した。センサの位置は左右の第1指下の手掌部、第2指基節骨の直下、第3指基節骨、第5指側の手掌部とした。センサの出力を直流増幅後レコーダーに記録した結果、下肢挙上時の手掌部の圧力は各術者により異なる部分もあるが、左手2点、右手1点の3点を中心に支える傾向が見られた。すなわち手掌にかかる荷重は、左右の手によって三角形状に分散されて支えているものと思われる。下肢挙上時の看護者の手の使い方は、手掌部にかかる圧力としてとらえることができ、これらの分布から特徴を把握することが可能である。
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Research Products
(1 results)