2001 Fiscal Year Annual Research Report
チームアプローチによる小児慢性疾患患者の患者教育の方法論に関する研究 1型糖尿病患者の自己管理支援と家族看護
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13672509
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中村 慶子 愛媛大学, 医学部, 教授 (40263925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薬師寺 裕子 愛媛大学, 医学部, 助手 (10335903)
伊藤 卓夫 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (00243783)
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Keywords | 小児 / 1型糖尿病 / 患者教育・支援 / 自己管理 / チームアプローチ / テレビ電話 / 血糖自己管理 / 子どもの思い |
Research Abstract |
平成13年度は、小児の1型糖尿病患者を対象にして、チームアプローチによる患者教育方法のモデルを示すことを目的に、継続中のテレビ電話による自己管理支援システムを拡充し、血糖自己測定に対する子どもの思いについて調査研究を展開した。研究成果は以下のとおりである。 1.テレビ電話による患者支援システムの整備と拡充 (1)新規テレビ電話導入事例を2例加えた。特に高校を卒業し、一人暮らしを始めた男児、登校拒否の危険性を持つ中学1年生女児に対する具体的な自己管理支援を実施した。その支援経過を記述し、その経過を分析した。 (2)すでに継続中の5事例の支援を継続し、生活の変化やインスリン治療方法の変化に対応できる具体的指導をテレビ電話で実施して、その結果を分析した。 (3)テレビ電話に追加するシステムとして、血糖測定器の通信システムを2例に導入し、具体的支援を開始した。その評価は次年度に継続する。 2.血糖自己測定に対する子どもの思いについての調査研究 1型糖尿病患者44人(6〜26歳)を対象に、血糖自己測定に伴う痛みと、それに関連する特徴的な思いについて、Visual Analogue Scaleで調査分析し、子ども自身が語る内容について内容分析を行った。その結果、血糖自己測定に対する「痛み」は、発症後に軽減していくのに比し、「めんどう」「いや」という思いは発症時から将来に継続していた。また、その影響要因として、性別、年齢、罹病期間、などが示された。血糖自己管理に対する支援では、発症時には「痛み」を軽減するための支援や指導が重要であり、発症後には「めんどう」「いや」という思いの影響要因を軽減する支援の必要性が示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 中村慶子, 薬師寺裕子: "テレビ電話を用いた糖尿病患者教育の継続的支援"看護展望. 27・2. 262-267 (2002)
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[Publications] 一色保子, 中村慶子, 伊藤卓夫他: "テレビ電話による小児の1型糖尿病患者の自己管理支援"臨床栄養. 100・1. 34-37 (2002)
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[Publications] 中村慶子, 薬師寺裕子, 伊藤卓夫他: "1型糖尿病患者に導入したテレビ電話による自己管理支援システム"糖尿病教育資源共有機構設立総会・記念シンポジウム ITによる糖尿病ケア抄録集. 1・1. 34 (2001)
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[Publications] 薬師寺裕子, 中村慶子, 伊藤卓夫他: "テレビ電話による自己管理支援-自己管理への行動変容と効果的な支援方法の検討-"糖尿病教育資源共有機構設立総会・記念シンポジウム ITによる糖尿病ケア抄録集. 1・1. 35 (2001)
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[Publications] 中村慶子, 薬師寺裕子, 吉岡歩美, 渡部由依: "糖尿病サマーキャンプにおける指導内容の検討-発達段階と指導内容の検討-"日本糖尿病教育・看護学会誌. 5・S. 93 (2001)
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[Publications] 鍵小野美和, 中村慶子他: "血糖自己測定に対する子どもの思いの変化"糖尿病学会中国・四国地方会抄録. 54 (2001)