2002 Fiscal Year Annual Research Report
チームアプローチによる小児慢性疾患患者の患者教育の方法論に関する研究
Project/Area Number |
13672509
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中村 慶子 愛媛大学, 医学部, 教授 (40263925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薬師神 裕子 愛媛大学, 医学部, 助手 (10335903)
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Keywords | 小児 / 慢性疾患 / 1型糖尿病 / 家族 / チームアプローチ / 自己管理 / テレビ電話 / 糖尿病サマーキャンプ |
Research Abstract |
平成14年度は、1型糖尿病患者とその家族を対象にしたチームアプローチによる患者教育方法のモデルを示すことを目的に研究を継続するとともに、その他の疾患を有する小児や家族への支援への発展を進めた。成果は以下の通りである。 1.テレビ電話による患者支援システムの評価 テレビ電話による支援システム5年間の成果をアメリカ糖尿病教育士学会で報告し、システムに併用したe-SMBGの有用牲と課題について、対象者の生活や環境の変化を併せて評価した。 2.思春期の1型糖尿病を持つ子どもの親が抱く思いに関する研究 思春期の1型糖尿病を持つ子どもの母親を対象に経時的に変化する母親の思いとその要因を質的研究手法で分析し、「葛藤と前進」という特徴的な母親の思いを明らかにし母親への支援の方向性を示した。 3.糖尿病サマーキャンプにおける支援方法に関する研究 小学3年生女児と受け持ちである看護学生の交流から共に学び成長する関係性の存在を示した。また、子どもが撮影した写真からキャンプでのチームアプローチでは人的環境の重要性を確認した。 4.慢性疾患を持つ子どもと親の思いに関する研究 入院している子どもの父親、母親の思いについて調査し、「しゃあない」とする父親に特徴的な思いを示し、父親への効果的な支援方法を示した。また、入院している子どもが抱く思いについて調査し、入院という経験によって成長している子ども達の実態を確認した。 5.その他の実践報告と事例研究 予後不良の子どもを持つ母親、保育能力に問題がある母親を対象にした支援事例、悪性腫瘍の告知を受けた思春期の子どもと対時する医療者の在り方などの研究を実施した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 薬師神裕子, 中村慶子, 竹本幸司, 平井洋生, 戒能幸一, 貴田嘉他: "テレビ電話にe-SMBGを併用した自己管理支援の一例"第2回糖尿病教育資源共有機構年次学術集会抄録集. 18 (2002)
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[Publications] 鍵小野美和, 薬師神裕子, 中村慶子: "1型糖尿病を持つ小児の血糖自己測定に対する思い(第1報)-「痛み」の変化と特徴的な思い-"日本糖尿病教育・看護学会誌. 6・S. 131 (2002)
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[Publications] 中村慶子, 鍵小野美和, 薬師神裕子: "1型糖尿病を特つ小児の血糖自己測定に対する思い(第2報)-特徴的思いの変化と影響要因-"日本糖床病教育・看護学会誌. 6・S. 132 (2002)
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[Publications] K.Nakamura, Y.Yakushijin, K.Kida: "Home Health Care for Children with Tyipe 1 Diabetes"The Todai International Symposium 2002 New Development on Nursing Informatics. 105-108 (2003)
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[Publications] 中村慶子, 薬師神裕子: "テレビ電話を用いた糖尿病患者教育の継続的支援"看護展望. 27・2. 150-155 (2002)
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[Publications] 一色保子, 中村慶子, 伊藤卓夫, 貴田嘉一: "テレビ電話による小児1型糖尿病患者の自己管理支援"臨床栄養. 100・2. 34-37 (2002)
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[Publications] 糖尿病教育資源共有機構: "糖尿病ケアIT革命"医歯薬出版株式会社. (2002)