2001 Fiscal Year Annual Research Report
体性感覚反応課題における逆向マスキング現象と運動準備過程の無意識的情報処理
Project/Area Number |
13680039
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
今中 國泰 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (90100891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西平 賀昭 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (20156095)
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Keywords | 反応時間 / 刺激検出 / 知覚体験 / 体性感覚 / 逆向マスキング / 無意識的過程 / 情報処理 |
Research Abstract |
本研究では、弱刺激と強刺激の2つの刺激を連続呈示し、そのときの後続刺激による先行刺激のマスキング効果を利用することにより、運動反応と知覚体験の関連性を検討することを目的としている。 今年度は、逆向マスキングパラダイム下の体性感覚反応課題のための実験システムを構築し、さらに若干の予備実験を実施した。まず、現有の2チャンネル加算可能な電気刺激装置およびパーソナルコンピュータを用い、IOポートを介して電気刺激装置へ3種類のトリガー信号を出力し、先行刺激のみ(Weak)、後続刺激のみ(Strong)、および先行-後続刺激セット(Double)を生成するシステムを構築した。また、それらの各種信号の制御及び反応動作(マウスのクリック動作)の検出にはBaisic言語を用い、反応時間計測のためには機械語プログラムを用い、実験測定システムを構築した。各種のトリガー信号、反応、及び筋電図等は、ポータブルデータレコーダ(本研究費により購入)にデジタル記録することとした。 次に、これらの実験システムを用い、被験者の感覚閾値を極限法により測定するために、これまでよく用いられてきている上下法によるプログラムを作成し、それを用いて感覚閾値同定のための予備実験を実施した。その結果、この方法により感覚閾値付近のきわめて弱い刺激を繰り返し呈示すると、被験者の感覚閾値が試行を重ねるにしたがって劇的に低く(つまり感度が高く)なって行き、逆向マスキング条件下の刺激呈示(先行-後続刺激セット)における先行刺激の検出が極めて敏感になって行くことがわかった。本研究では、刺激検出に熟練していない状況下の運動反応と知覚体験の関連性を検討するのが目的であるため、より簡単に感覚閾値を同定する方法が必要であり、現在その検討を行っている。
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Research Products
(2 results)