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2003 Fiscal Year Annual Research Report

フラクタル幾何学による繊維および繊維製品の形態解析

Research Project

Project/Area Number 13680121
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

村岡 雍一郎  鹿児島大学, 教育学部, 教授 (10074147)

Keywords繊維・繊維製品 / 形態解析 / フラクタル次元 / ポリウレタン / コーティング / ボックス・カウンティング / 透湿防水性能 / トレマフラクタル
Research Abstract

繊維・繊維製品の形態的特徴をフラクタル幾何学で数値化する形態解析の一環として、今年度はナイロンの高密度織物上にポリウレタンドープを湿式コーティングした材料に関してフラクタル次元を検討した。
この材料は高密度ナイロン織物がかなりの程度の防水性を持っており、コーティングするポリウレタンの配合を考慮すれば、コート表面に溌水性を持たせることが出来る。湿式法すなわち織布表面に塗布されたポリウレタンのDMF濃厚溶液(ドープ)を水中に浸漬すると、急速にDMFと水の置換が起こり、ポリウレタン層の断面には無数の微細貫通孔が出来る。この微細孔は水蒸気を通すには充分に広く、最も小さい霧雨の水滴よりもかなり小さい。したがって、この材料で衣服を作れば、透湿防水性衣服となる。
ポリウレタン断面の微細貫通孔形態は特徴あるもので、これをボックス・カウンティング次元法で次元解析した。貫通孔は蛾類の食害で孔の空いた毛織物や高分子発泡体の多孔性断面などと同じく統計的自己相似集合である。ここでは孔をトレマフラクタルとして、次元を求めることと、孔の輪郭線が透湿性に影響するので、輪郭線の次元を求めた。ポリウレタン層断面の貫通孔のトレマフラクタル次元は1.7〜1.8であり、ポリウレタン層表面付近の微細孔のトレマフラクタル次元は1.5〜1.6であった。また、孔の輪郭線のボックス・カウンティング次元は、親水性PUの孔で1.0〜1.1程度の滑らかな曲線であり、より疎水性の強いドープでは著しく輪郭線が複雑となり、1.4〜1.5程度になることが判明した。これらの微細貫通孔形態の特徴とフラクタル次元の関連性は透湿防水性能を数値的に評価する一つの基準になるはずである。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] K.Yamamoto, Y.Muraoka, M.Akashi et al.: "Synthesis and Functionalities of Poly(N-vinylalkylamide). XIV. Polyvinyl Amine Produced by Hydrolysis of Poly(N-vinylformamide) and Its"Functionalization Journal of Applied Polymer Science. 89. 1277-1283 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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