2001 Fiscal Year Annual Research Report
マスメディアから提供される食情報が食生活に及ぼす影響
Project/Area Number |
13680143
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高橋 久仁子 群馬大学, 教育学部, 教授 (50206801)
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Keywords | フードファディズム / マスメディア / 食情報 / 健康雑誌 / 健康情報 / 食生活 |
Research Abstract |
1.健康を主なテーマとする大衆月刊誌、いわゆる健康雑誌は食品機能をことさらに強調する記事を繰り返し掲載しているが、発売歴が15年以上に及ぶ3誌の過去4年分の内容を調査し、健康への影響に言及している食に関する記事を収集した。記事内容の妥当性について検討したが、学術的な根拠に基づくものはほとんどなかった。また、これら3誌が発売される時に掲載される新聞広告紙上において、食との関連で健康への影響に言及する表現の中で最も多かったのは「痩せる」に関連することであり、「高血圧」と「糖尿病」がそれに続くことが明らかとなった。 2.健康情報を頻繁に取り上げるテレビ番組のうち、視聴率が高い番組を録画し、食との関連で健康を話題とした放送内容の妥当性について検討した。視聴者の関心を引きつけるために誇大・誇張表現あるいは単純化により、科学的事実が歪曲されている情報が少なくないことが問題である。 3.前述の検討を基に、健康雑誌やテレビ番組から提供される食情報を分析・整理し、それらの情報を一般市民はどのように受けとめ、また、自らの食生活にその情報を反映させているのか否かを知るための調査票を作成し、アンケート調査を郵送法により実施し、目下、回収中である。 4.健康雑誌やテレビ番組から提供される誤った食情報を分析・整理し、食事療法が必要な慢性疾患患者がそれら食情報にどのように影響されているかの実態を知るための調査票を医療関係者を対象として作成した。
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