2001 Fiscal Year Annual Research Report
カット野菜の品質劣化要因である褐変機構の解析と褐変制御
Project/Area Number |
13680144
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
村田 容常 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (60210051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 清一 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (50017240)
|
Keywords | レタス / カット野菜 / 酵素的褐変 / フェニルアラニンアンモニアリアーゼ |
Research Abstract |
本研究の目的は、近年その流通・消費が増大しているカット野菜、特にカツトレタスの主たる品質劣化要因である褐変の機構を解明し、新たな制御法を提供することである。カット野菜の褐変は、野菜中のポリフェノール類がポリフェノールオキシダーゼの作用により酸化することで生じるが、野菜中のポリフェノール量はリンゴ果実などに比べると著しく低く、リンゴの褐変などとはメカニズムが異なる。すなわち、ポリフェノールの生合成系が品質劣化や褐変に重要な役割をはたしていると考えられる。ここでは、レタスの生合成系をターゲットとして、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)活性と褐変との関係を明らかにする。本年度は、ポリフェノール生合成系の律速酵素であるフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)の特異的阻害剤2-アミノインダン-2-フォスフォン酸やシキミ酸経路(ポリフェノール生合成系にフェニルアラニンを供給する)エノールピリビルシキミ酸リン酸合成酵素(EPSPS)の阻害剤グリフォセートでカットレタスを処理し、褐変度、ポリフェノール量、酵素活性等を測定した。カットしたレタス葉片は、PAL活性が誘導され、数日後に褐変した。2-アミノインダン-2-フォスフォン酸で処理したカットレタスでは、カットによるPAL活性の上昇が抑制され、貯蔵褐変も抑えられた。グリフォセート処理でも褐変が抑制された。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] Hisanineto H, Murata M, Homma. S: "Relationship between the Fenynetic Beanery and Phenyl alanin Ammonia-lylase Activity of Cut Lettuce"Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry. 65. 1016-1021 (2001)