2001 Fiscal Year Annual Research Report
手作業における手の巧緻性(器用さ)に関する基礎的研究
Project/Area Number |
13680187
|
Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
小住 兼弘 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60006450)
|
Keywords | 手の巧緻性 / 手指運動機能 / 視覚情報 / 技能習熟 |
Research Abstract |
1.本年度の研究:手作業の手の巧緻性の評価について、手作業のパフォーマンス(作業量・作業精度・作業時間)、視覚情報、手首関節運動、技能習熟の観点から分析を行った。 実験方法1)被験者の構成:年齢19歳〜23歳の被験者30名(男女各15名)の手指運動機能検査から、被験者を手指運動機能の上位、中位、下位の被験者に分類2)作業課題:小ねじ(M2.6×6)のねじ締め3)ねじ取り付け板の構成:L150×W25mm、φ2.6mmの穴10mm間隔で18個、取り付け板の材質a)透明アクリル板b)アルミ板4)ねじの挿入方向:a)ねじ取り付け板に前方から挿入b)後方から挿入で行った。 2.本年度の研究で得られた主な知見:1)3週間連続したねじ締め作業の所要時間とその偏差から上位の被験者ほど対数線形習熟効果がみられた2)ナットとねじの噛み合わせ動作ではa)所用時間は上位被験者ほど短いb)ねじの後方からアルミ取り付け板への挿入では、所用時間が上・中・下位の被験者間に有意な差異を示し、指先の鋭敏な感覚情報の影響がみられたc)手首関節の屈曲・伸展・回内・回外の運動は上位と下位の被験者、ねじの挿入方向によって差異がみられた。 3.本年度のまとめ:手の巧緻性は習熟効果、視覚情報、手首関節運動、手指運動機能(評価)等と関連することが確かめられ、本研究の目的である小中学生の手の巧繊性を高める技能習得の指導方法を考究するための基礎資料が得られた。
|
Research Products
(1 results)