2002 Fiscal Year Annual Research Report
科学系博物館における少年クラブ活動のカリキュラム開発に関する研究
Project/Area Number |
13680221
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
鎌田 実 国立科学博物館, 教育部, 室長 (90311141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 義和 国立科学博物館, 教育部, 教育普及官 (60233433)
下條 隆嗣 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014767)
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Keywords | 科学系博物館 / 学校と博物館との連携 / 継続的な学習活動 / アフタースクールプログラム |
Research Abstract |
本年度は、科学系博物館における少年クラブ活動等について、海外の科学系博物館における調査を行うとともに、海外共同研究者を招聘し、国立科学博物館にてフォーラムを開催し、これまでの研究成果を一般に公開した。その結果、以下のような知見が得られ、課題が明らかになった。 (1)国内外の科学系博物館における継続的な学習活動について期待される技能の面から比較した結果、従来、科学教育で注目されてきた科学的探究の技能の中で、特にコミュニケーション能力に関わる技能が重視されていることがわかった (2)アメリカ自然史博物館の少年クラブ活動であるアフタースクールプログラムは、幼稚園入園前の子どもたちとその保護者を対象にしたものから大学準備のための高校生向けプログラムまで多岐に渡っている。各プログラムについて評価の方法について詳細に検討した。 (3)国立科学博物館の継続的な学校外教育である少年クラブ活動(かはく・たんけんクラブ)では、異年齢集団の青少年を対象に、自然科学に継続的に関わり合いを持たせながら、実験、観察、現地見学、講義、討議、展示製作、プレゼンテーション等の多様な学習手法を効果的に組み合わせている点が特徴である。子どもたちはこれらの調べ学習や発表活動をとおして科学に対する学びを深め、ものの見方・考え方を育むことができた。 (4)学校と博物館との連携において、継続的な学習活動を実施するためには、博物館の活動に参加した児童生徒の成果を学校の教育活動に生かすなど、その成果を学校及び博物館で評価できるような体制づくりが必要である。またそのためのスタッフや博物館と学校との間をつなぐ人材の配置及びその育成が課題である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小川義和: "科学系博物館における学校に対する教育サービスの現状と可能性"理科の教育(東洋館出版). 51・8. 12-14 (2002)
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[Publications] 小川義和: "科学系博物館における学校と連携した学習活動の類型化"日本科学教育学会 第26回年会論文集. 26. 195-196 (2002)
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[Publications] 小川義和: "総合的な学習の時間と博物館の学習活動"悠(ぎょうせい). 8月号. 30-31 (2002)
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[Publications] 小川義和: "学校と科学系博物館をつなぐ学習活動の現状と課題"科学教育研究(日本科学教育学会). 27・1. 24-32 (2003)
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[Publications] 小川義和, 下條隆嗣: "科学系博物館の単発的な学習活動の特性-国立科学博物館の学校団体利用を事例として-"科学教育研究(日本科学教育学会). 27・1. 52-59 (2003)
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[Publications] 小川義和: "学校と科学系博物館をつなぐ学習活動と人材"日本科学教育学会研究会研究報告. 17・2. 13-18 (2002)
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[Publications] 東京学芸大学理科教育検討会編(下條隆嗣, 小川義和 他): "小学校理科教育法"学術図書出版社. 250 (2002)