2003 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術文献のコーパス構築と分析…工学系大学における語学教育への発展的応用…
Project/Area Number |
13680285
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 由紀江 名古屋工業大学, 情報メディア教育センター, 教授 (20293251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 満 長岡技術科学大学, 留学生センター, 助教授 (80251859)
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Keywords | コロケーション / テキスト分析 / コーパス / 科学技術論文 / 自動生成 / 英語教育 / 日本語教育 |
Research Abstract |
1.日本語に関連しては、専門雑誌論文のコーパス構築を続行し、テキスト分析を行った。又、web教材の作成に着手した。構築したコーパス(「電子情報通信学会2000年(基礎・境界、情報・システム、エレクトロニクス、通信の4分野)版」4,098,776文字、「日本機械学会誌文集(C編)2001年」138,333文字)に基づき、特定のジャンルにおいて選択される傾向の高い言語パターンの解明を行った。 ここで対象となるジャンルの工学論文は人文社会科学系の論文と比べて文章構造に共通性が高い。この工学論文内部の文章構造と言語パターンの関係をコロケーション・フレームワークの概念を用いて分析した。コロケーション・フレームワークというのは文要素の非連続連鎖で、語彙項目がこのフレームワーク内に収まる。この分析方法の結果、学論文というジャンルの言語的慣習により特定の言語パターンの選択が条件づけられているということが明らかになった。 2.英語に関しては、構築したコーパスの質量両面の充実を図り、さらに分析ソフトによって解析した結果を用いて、web教材を作成し、さらに学生に自動的にフィードバックを与える手法を提案した。 作成したweb教材は、コーパス分析結果に基づいて重要項目を設定し、それを問題文として文構造を問う教材と、コーパスから選定した重要単語を独習する教材である。前者においては、ただ問題をやるだけでなく、個々の学習履歴に基づいて不正解となるパターンをフィードバックし、学生に自分の弱点を認識してもらう双方向的な学習を可能にした。又、後者の単語学習においては、これも問題生成を自動化したものであるが、その際に各単語の不正解選択肢をコロケーションに基づいて決定し、回答者にとって無意味な選択肢が採用されないような工夫を行った。これらの手法により、コーパスを使ってより良質なweb教材を生成することが可能となった。
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[Publications] Tomofumi Nakano, Yukie Koyama, Nobuhiro Inuzuka, Chikako Matsuura: "An EM Algorithm for Cleaning of Answers Generated by an E-Learning System"Proceedings of seventh international conference on Knowledge-Based Intelligent In formation & Engineering Systems (KES2003). LNAI2774. 547-552 (2003)
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[Publications] Yukie KOYAMA, Tomofumi NAKANO, Chikako MATSUURA: "Development of an ESP E-Learning Tool Using In-House Corpora"Proceedings of seventh international conference on Knowledge-Based Intelligent In formation & Engineering Systems (KES2003). LNAI2774. 533-539 (2003)
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[Publications] 中野智文, 小山由紀江, 犬塚信博: "EMアルゴリズムを用いた教育支援のための自動生成解のエラー除去手法"2003年度人工知能学会全国大会(第17回). (CD-ROM). (2003)
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[Publications] 中野智文, 小山由紀江, 竹内将吾: "e-learningデータに基づいた英語学習者の弱点分析"日本教育工学会第19回大会講演論文集. 583-586 (2003)
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[Publications] 中野智文, 小山由紀江, 杉野良樹: "共起関係を用いた英単語選択問題の改良"日本教育工学会第19回大会講演論文集. 337-338 (2003)