2002 Fiscal Year Annual Research Report
大学等の専門英語教育の実態調査を背景とした実践的ESP指導法の開発
Project/Area Number |
13680326
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
笹島 茂 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (80301464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺内 一 高千穂大学, 教養部, 助教授 (50307146)
深山 晶子 大阪工業大学, 工学部, 教授 (80301646)
野口 ジュデイー 津多江 武庫川女子大学, 薬学部, 教授
斉藤 早苗 東海大学, 文学部, 助教授 (80298075)
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Keywords | ESP / LSP / 大学専門英語教育 / ニーズアナリシス / 英語指導法 / 応用言語学 / カリキュラムデザイン / 教材開発 |
Research Abstract |
本研究は2年計画で、1)大学等の各専門分野の英語教育の実態を把握し、2)大学等の英語教育方法の基盤を開発しようと意図した。本研究の目的は、大学等における英語教育の実態を調査し、実践的なESP教育(明確な目的を有した英語教育)を開発し、具体的な英語教育改善の方策を社会に提言することである。平成12年度に実施したいくつかの大学専門分野の教員と学生を対象とした調査の分析をもとに、13年度は、1)各分野のより精密なニーズ分析を目的として、インタビュー調査によりESP指導法開発の基礎資料の蓄積、2)ESP教材の実態調査の2本の柱を立て、1)日本全体のESP研究の動向の調査、2)インタビュー調査方法のフォーマット調整、3)インタビュー調査者への協力依頼、4)先行研究の調査、5)大学各専門分野の英語授業の実態の把握、6)大学理工系英語教材の実態の把握、7)各専門領域のディスコースコミュニティの調査の実施と分析、8)ESP研究者との意見交換、9)学会発表、参加による情報交換、10)各ESP研究の実態把握、11)ネットワーク作りのためのホームページ公開などを実施した。それらの調査結果は中間報告書(14年3月発刊)としてまとめた。平成14年度は、インタビュー調査結果を様々な角度から分析し、日本の大学等の専門英語教育における問題点を探ろうとした。また、それと並行して、理工学部における英語教材のあり方を集中的に調査した。これらの調査結果については、シンガポールで2003年12月に行われた国際応用言語学会(AILA)世界大会で口頭発表し、本研究の成果報告書に記載した。2年間における本研究の成果として言えることは、日本の大学英語教育には、依然として、専門に特化した英語教育の方法論が不足していることが明らかになったことである。また、その改善のために早急にしなければならない方策が不十分であるために、ESPの理論や実践が大きなカギを握っている点が分かった。ESP指導技術、ESP教材の開発、ESP教員の養成と研修が、いずれにしろ急務であることが、本研究より明確になった。本研究成果報告書では、実践的なESP指導法の基本的な枠組と具体例を示してある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 野口ジュディー: "Promoting Active Class Participation in an English-for-Specific-Purposes Class : Effectiveness of Group Work"Annual Report of JACET-SIG on ESP (Headquarters). Vol.4. 32-42 (2002)
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[Publications] 笹島茂, 深山晶子: "Developing Practical Teaching Methods in ESP Based on a Survey of Teaching English in Tertiary Education in Japan"Annual Report of JACET-SIG on ESP (Headquarters). Vol.4. 51-57 (2002)
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[Publications] 深山晶子, 新田香織: "ESPコースブックの分析とESP教材評価ガイドライン"英語教育研究. No.25. 41-52 (2002)
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[Publications] 新田香織, 深山晶子: "専門分野におけるコミュニケーション能力を高める教材開発??理工系学部を対象としてを対象として"THE JASEC BULLETIN:日本英語コミュニケーション学会紀要. 第11巻. 102-111 (2002)