2003 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の保育・教育現場における多文化理解教育の現状とガイドラインの作成
Project/Area Number |
13680336
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Research Institution | Osaka International University, Faculty of Human Science |
Principal Investigator |
谷口 正子 大阪国際大学, 人間科学部, 教授 (00045486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 恵美子 大阪国際大学, 短期大学部, 助教授 (20123573)
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Keywords | 多文化子育て / 外国籍の保護者 / 多文化共生保育 / 多文化理解教育 / 保育園 / 幼稚園 / 母語・母文化 |
Research Abstract |
近年、日本に住む外国籍を持つあるいは母語を日本語としない人々の数は増加し、その子どもたちの多くは保育園や幼稚園に通っている。本研究の最終目的はこのような多文化を背景にもつ保護者に焦点をあて、日本での子育て全般の問題点を探り、今後の幼児保育・教育現場における多文化共生保育・多文化理解教育の望ましい在り方・方向性を示すためのガイドラインを作成することにある。 我々はすでに、東京・大阪近辺に住む背景に多文化をもつ保護者を対象に保育園・幼稚園および子育て全般に関するアンケート調査(11カ国語、2003人の回答者)を行ない、その結果を「多文化子育て調査報告書」にまとめた。わが国の子育て全般や保育・教育現場あるいは保育行政に関する多くの疑問・提言などがなされ、貴重な結果が得られた。 同時にアンケートの自由記述欄には多くの保護者からの「集計結果が知りたい」との強い要望が記されていた。 1.上記のことを受けて平成14年度に引き続き、15年度には回答者の多かった「中国語」と「韓国・朝鮮語」、およびそれ以外の国の方々には「英語」で読んでもらうこととし、「報告書」全文の3カ国語への翻訳を行ない出版した。保護者および関連する各部署へ発送中である。 2.最終年度である平成15年度はガイドラインの作成のために、保育・教育の現場や医療および保育行政関係への取材を行ない、またアンケート結果に加えて、内容をさらに深めて、保育・教育現場のみならず幼児教育科で学ぶ学生や研究者にも広く役立つガイドライン【多文化共生保育-Q&A】を作成した。 3.平成15年度 第56回日本保育学会(静岡、5月)にて、関連する報告を行なった。 4.平成15年度 日本保育協会主催「平成15年度保育子育て推進セミナー」で関連する報告を行なった。
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