2001 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア語圏の中上級日本語学習者のためのシラバスの構築
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13680349
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
土井 真美 群馬大学, 留学生センター, 助教授 (60312906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲矢 信介 極東国立総合大学, 準教授
稲垣 滋子 国際基督教大学, 教養学部, 客員教授 (30052252)
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Keywords | ロシア語圏 / 日本語学習 / ニーズ調査 / 話しことば教育 / 学習シラバス / データベース / 支援環境整備 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
平成13年度(初年度)の研究成果を以下の3点から報告する。 1.ロシア語圏での日本語教育に関する情報収集 ロシア語圏で日本語教育を行なう上での教師の視点から見たニーズの調査を目的に、現在日本語教育に従事するロシア人日本語教師を対象としたロシア語によるアンケート調査を実施した。回収された調査結果からは、学習者の学習目的の多様化とそれに伴う教授項目の広がり、音声教育などをはじめとする話しことば教育に関する情報の必要性が伺える。アンケート調査は来年度以降も継続して行なう。 2.シラバス作成およびデータベース資料作成 ロシア人教師の多くが学んだロシア語圏の教科書を足がかりとして、(1)現在ロシア語圏で使用されている日本語の教科書(ロシア及び日本で発行されたもの)のシラバスとの関連性(2)話しことば教育の観点から見たシラバスとの関連性(3)話題という観点から見たシラバスとの関連性の分析を行なっている。来年度以降は、順次分析結果をデータベース化し、ホームページ等を利用して情報提供をする。また、日本人派遣教師から提供されるロシア人学習者の誤用例は、ロシア語専門家及びロシア語話者の意見も新たに取り入れ、ロシア語圏日本語学習者のための学習シラバスとして整理する。 3.支援環境整備の前提としてのインターネット環境に関する調査 支援の前提を明確にするため、使用されているOSの種類やバージョン、使用されているソフトの種類、インターネット回線の種類と安定度、日本語の読み書きの可能性、等を質問紙調査している。 来年度は、上記1のための情報収集も含め、現地において実地調査を行なう。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 井之川睦美, 小林由紀, 土井真美: "研究生活において留学生が必要とする日本語能力と日本語使用の実態について -調査票の作成とその予備調査-"群馬大学留学生センター論集. 第2号(印刷中). (2002)
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[Publications] 大場美和子, 中井陽子, 土井真美: "会話への積極的参加を示す評価表現的発話 -「残念ですね」を例に-"日本語教育方法研究会誌. Vol.9 No.1(印刷中). (2002)
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[Publications] 稲垣滋子: "漂流民の最初の出会いにおけるコミュニケーション行動"アジア文化研究. 28号(印刷中). (2002)
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[Publications] 三角友子, 仲矢信介: "新考フォリナー・トーク -脱言語帝国主義の観点から"JALT日本語教育論集. 第5号. 109-118 (2002)
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[Publications] 仲矢信介: "北方領土回復後の言語問題について"社会言語科学会第8回大会予稿集. 156-161 (2001)