2001 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット・マルチメディアを利用した日本語教育実践の可能性と効果に関する研究
Project/Area Number |
13680368
|
Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
杉本 明子 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門, 研究員 (30311145)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏崎 秀子 東京工業大学, 留学生センター, 助教授 (30221873)
植木 正裕 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門, 研究員 (20332132)
菅井 英明 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門, 研究員 (10332131)
|
Keywords | インターネット / マルチメディア / 日本語教育実践 / 日本語学習 / コミュニケーション / 学習支援システム / 機能的学習環境 / 社会的相互作用 |
Research Abstract |
本研究は、インターネット・マルチメディアを用いた日本語教育実践の可能性と日本語学習への効果を、心理学、コミュニケーション学、教育学等の人間科学的観点から実証的に検討することを目的としている。 近年日本語教育の領域において、インターネットやマルチメディア等の新しい電子メディアを活用して、効果的・効率的な教育を行っていくことが期待されているが、本研究は、インターネット・マルチメディアが生み出す様々な情報検索・統合・発信やコミュニケーションの方法がどのような日本語教育実践を可能にするのかを探索的に検討するとともに、どのような学習効果をもたらすのかに関して実証的に明らかにするという点で意義がある。 平成13年度は、次のような計画を立て、実行した。 (1)世界の異なる地域の大学の日本語クラスの学生が、インターネット上で日本語を利用して、掲示板、メーリングリスト、チャット、ビデオ会議などの異なる手段により様々なコミュニケーションができる環境を作る計画を立てた。本年度は、サーバー用のコンピュータとビデオ会議を実現するためのCU-SeeMeなどを購入し、インターネット上でのコミュニケーション環境を整備するとともに、日本語教育実践へ試験的に利用した。 (2)インターネット上での異なるコミュニケーションの手段が、日本語の授業において、どのような教育目的・カリキュラムと結びつけて用いられ、どのような教育実践として実現可能であるかについて検討するという計画を立てた。本年度は、日本語クラスの活動とインターネット上のコミュニケーションの可能性について、先行研究や実践などに基づいて検討した。 (3)聴解、読解、語彙、文法問題に関するマルチメディアの学習支援システムを作り、教室内とインターネット上での日本語学習と組み合わせ、どのような学習効果が見られるかを試験的に調べる計画を立てた。本年度は、マルチメディアの学習支援システムの試作版を作成した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 杉本明子, 柏崎秀子, 李漢燮: "電子メールを利用したコミュニケーションと言語学習"日本教育心理学会第43回総会発表論文集. 43. 267 (2001)
-
[Publications] 杉本明子, 柏崎秀子, 菅井英明: "電子メールを利用した日本語作文教育の効果に関する一考察-日本語学習者の電子メール作文と紙上作文の比較より-"2001年度日本語教育学会秋季大会予稿集. 201-202 (2001)