2001 Fiscal Year Annual Research Report
単純な制約条件群の充足解探索問題に対するランダム局所探索法の研究
Project/Area Number |
13680400
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 治 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80158617)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樺島 祥介 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (80260652)
|
Keywords | 確率アルゴリズム / ランダマイズド計算 / Belief Propagation法 / 統計力学的手法 / 疎行列パリティ検査符号 / 制約解探索問題 |
Research Abstract |
本研究では,各種確率的手法に対し,一般の制約解探索問題への有効性を試みることを主な目的としている.その研究手段として,まずは,疎行列パリティ検査符号に対する確率的復号法(とくにBelief Propagation法)に注目し,その解析を行った. 渡辺のグループでは,ランダマイズド局所探索法とBelief Propagation法の関連を調べるため,疎行列パリティ検査符号に対する復号法のうち,ランダマイズド局所探索法の理論的解析を行った(現在論文を準備中).また,ランダマイズド局所探索法を代表的な制約解探索問題3SATに応用する場合の初期値の選び方についての理論的研究を行い,これまで知られている性能を改善する結果を得た(研究発表の最初の文献). また,実験的な研究では,パソコンによる小規模クラスターシステムを構築し,その上での実験環境を整え,疎行列パリティ検査符号に対するランダマイズド局所探索復号法の小規模なシュミレーション実験を行った. 一方,樺島のグループでは,Belief propagationがアルゴリズムとして優れていることの起源を解明するために,その導出に関する統計力学的意味付けの研究を行った(研究発表の2番目,3番目の文献).また,疎行列パリティ検査符号へ適用した際の性能評価も行った(研究発表の4〜6番目の文献).また,疎行列パリティ検査符号が有するアルゴリズムに依存しない性質を解明するための統計力学的評価法の開発,およびそれを用いた評価も行った.
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] T.Hofmeister, U.Schoning, R.Schuler, O.Watanabe: "A probabilistic 3-SAT Algorithm Further Improved"19th Int'l Sympos. on Theoretical Aspects of Comp.Sci. (LNCS). (掲載予定). (2002)
-
[Publications] Y.Kabashima, D.Saad: "The TAP Approach to Intensive and Extensive Connectivity Systems"Advanced Mean Field Methods (MIT Press). 51-66 (2002)
-
[Publications] 樺島祥介: "グラフィカルモデルと変分原理"電子情報通信学会技法. 101(616). 39-46 (2002)
-
[Publications] R.Vincente, D.Saad, Y.Kabashima: "Error-correcting Codes on a Bethe-like Lattice"Advances in Neural Information Processing Systems. 13. 322-328 (2001)
-
[Publications] K.Nakamura, Y Kabashima, D.Saad: "Satistical Mechanics of Low-Density Party Check Error Correcting Codes over Galois Field"Europhysics Letters. 56. 610-616 (2001)
-
[Publications] D.Saad, Y.Kabashima, R.Vincente: "TAP For Party Chech Error Correcting Codes"Advanced Mean Field Methods (MIT Press). 67-84 (2001)
-
[Publications] 樺島 祥介: "岩波講座 物理の世界 学習と情報の平均場理論"岩波書店. (2002)