2001 Fiscal Year Annual Research Report
誤りを含んだソフトウェア要求記述からの誤り検出と修正支援
Project/Area Number |
13680427
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大西 淳 立命館大学, 理工学部, 教授 (50160560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 晴美 立命館大学, 理工学部, 助手 (40333190)
丸山 勝久 立命館大学, 理工学部, 助教授 (30330012)
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Keywords | 要求工学 / 要求仕様 / 仕様変更 / 仕様の誤り検出 / 要求定義 |
Research Abstract |
本研究は2年間に渡って進めている。初年度に当たる平成13年度は 1.要求記述中の誤りの分類と定義 2.要求記述中の誤りの検出技法の確立 3.要求記述中の誤り検出技法の評価 4.技法に基づいたシステムの試作 を行った。 1の要求記述の誤りの分類はDavis, A.の定義に基づいて「矛盾、あいまいさ、抜け、冗長」に分類し、定義を与えた。2では1で定義した誤りを我々が今までに開発してきた日本語要求言語x-JRDLで書かれた要求仕様から検出する技法を研究し、その要求変更に伴う波及効果解析の手順を確立した。3では具体的な要求仕様を例題として、確立した波及効果解析による誤りの検出技法を評価した。4では評価、改良した技法に基づいて要求仕様中の誤りを検出するシステムを試作した。 これらの成果については、日本ソフトウェア科学会ソフトウェア工学の基礎研究会主催のソフトウェア工学の基礎ワークショップのフルペーパとして採録された論文にまとめている。 また、並行してオブジェクト指向分析におけるモデルの誤りを検出する手法を提案し、システム化を行って手法を評価した。モデルはUMLと呼ばれる言語によって書かれていることを想定しており、構文的な検証を主に行う手法と、モデル間の関係をステレオタイプによって関係付け、意味的な検証を行う手法をそれぞれ開発した。さらに前者の手法については手法に基づいたシステムを開発し、有用性を評価した。 これらの成果については電子情報通信学会論文誌の論文、ならびに情報処理学会ソフトウェア工学研究会主催のオプジェクト指向シンポジウムのフルペーパとして採録された論文にまとめている。
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[Publications] 大西 淳: "UMLにおけるモデル整合性検証システム"電子情報通信学会論文誌. J84-D-I・6. 671-681 (2001)
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[Publications] 鷲見 毅, 大西 淳: "ステレオタイプによるUMLモデル間の整合性検証支援"情報処理学会オブジェクト指向シンポジウム2001論文集. 25-34 (2001)
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[Publications] 杉本英昭, 太谷鎌造, 大西 淳: "データフローと構造に着目した波及効果解析によるソフトウェア要求仕様の変更支援手法"日本ソフトウェア科学会ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2001)論文集. VIII. 47-58 (2001)