2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680453
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
章 宏 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助手 (30235709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 真澄 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (60222973)
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Keywords | 逆最適化 / ニューラルネットワーク / 学習 / 二次形制約 / 時系列データ解析 |
Research Abstract |
第一段階では、既に検討した追従問題の動的逆最適化を解くニューラルネットワークの手法を用いて4次元の倒立振子系の制御対象に対してある目標時系列と観測時系列が与えられた場合の計算機実験を行った。ニューラルネットワークの学習により所与の観測時系列に対応する評価関数を平均自乗誤差10^<-12>以下の精度で推定できることを確認した。その際、問題点としてリカッチ方程式の解である行列の初期値は真の行列にほど遠く与えられる(例えば、最大固有値の15%以上の差)と、十分な学習を行っても正しい評価関数の結果に収束しない問題が存在する。これに対して、試行錯誤的な探索手法により、推定精度の向上を図る必要がある。 第二段階では、ノイズに汚された実観測時系列が与えられた場合、対応する評価関数の構造を既に提案した統計的な検定手法により決定できることを確認した。ただ評価関数の評価パラメータ数が多くなると、評価係数の相関あるため、分散的な評価関数の構造が得られる可能性が大となる。より簡単な評価関数を得るには、擬似対角化学習の導入が必要であると考えられる。 第三段階では、動画像処理システムの実験において、得られた2点到達運動の時系列データにより、動的逆最適化問題における制約条件と相当する時間離散的数値モデルの近似的な生成法を提案した。この統計的な手法により、所与のデータに内在する時間離散的な評価基準を推定する方法を検討した。そこで、時系列データ解釈の近似性を無くするため、時系列データから運動制御系の数値モデルの推定が必要だと思われる。
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[Publications] 章 宏, 石川真澄: "静的逆最適化を解くニューラルネットワークの構造とデータ解釈の特徴"電信技報. Vol.102,No.253. 49-54 (2002)
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[Publications] Hang Zhang, Masumi Ishikawa: "Interpretation of Real Data By Static Inverse Optimization with Quadratic Constraints"Proceedings of the 9^<th> International Conference on Neural Information Processing (ICONIP'02), Singapore. Vol.2. 819-823 (2002)
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[Publications] Hang Zhang, Masumi Ishikawa: "Interpretion of Times Series Data by Inverse Optimization"Proceedings of the 6^<th> Sanken International Symposium (ISIR), Japan. 155-156 (2003)
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[Publications] 章宏: "逆最適化による時系列データ解釈の試み"電信技報. Vol.102,No.730. 61-66 (2003)
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[Publications] 章宏, 石川真澄: "2次形制約下での静的逆最適化によるデータ解釈"統計数理研究所共同研究レポート. 1. (2003)