2001 Fiscal Year Annual Research Report
対象組織の実情を考慮したTQMの自己評価・診断法に関する研究
Project/Area Number |
13680529
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
中條 武志 中央大学, 理工学部, 教授 (40198106)
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Keywords | TQMの推進 / 組織の自己評価・診断 / 業種・規模の影響 / 発展過程 |
Research Abstract |
TQMの評価・診断については、従来からも様々な方法が提案されてきた。しかし、これらの評価・診断法はすべての企業に一律の基準を適用するものであり、TQMの導入期、推進期、発展期、成熟期等の各々の発展段階で組織が重視すべき点が異なることを十分考慮したものではなかった。また、規模や業態の違いについてもTQMの進め方に大きな影響を与えたと考えられるが、評価・診断に際してこれらを具体的にどのような形でとりこむかについては明らかにされてこなかった。 TQMの推進に影響を与える要因としては、(1)業種・規模などの組織の特徴、(2)TQMの実施状況の2つが考えられる。組織の実情に応じて適切にTQMを推進するためには、様々なTQMの推進方法の効果がこれらによってどのような影響を受けるかを明らかにし、この結果を踏まえた最適な推進方法の選択を行うことが必要である。本研究では、(2)の影響に着目した上で、その影響を定量化するために、デミング賞実施賞、日本経営品質賞、ISO9000審査登録における審査の対象となっている項目を一定の視点から整理し、評価の対象とすべき項目を明らかにした。また、得られた項目を用いて、デミング賞受賞企業に対する調査を行い、デミング賞挑戦を決めた時、デミング賞授賞時、現在の3つの時点におけるTQMの状況、ならびにそれぞれの時点の間でどのようなTQM推進方法を取ったかを調査し、TQMの状況によってTQM推進方法の効果がどのように変化するか統計的に解析した。この結果に基づいて、TQMの状況に応じた最適な推進方法の選定について検討し、このような選定を可能とするTQMの自己評価・診断法の導出を行った。
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[Publications] 中司慎太郎, 中條武志: "発展過程を考慮したTQMの自己評価・診断法に関する研究"品質. 31巻3号. 470-482 (2001)
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[Publications] 具本瑛, 中條武志: "魅力的品質・当たり前品質を中心とする消費者品質要求のモデル化"品質. 31巻4号. 593-606 (2001)
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[Publications] 本郷広和, 中條武志: "操作ミスの発生しやすさに基づくソフトウェアマニュアルの評価方法"品質. 32巻1号. 136-147 (2002)
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[Publications] Takeshi Nakajo, Takashi Kikuchi: "Relationships between the method of educating/training/motivating workers on the errors that occurred when worker did not follow operation standards"Proceedings of Asian Pasific Safety Symposium 2001. 99-102 (2001)
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[Publications] 中條武志: "2000年版の文書化とは"ISOMS. 72巻. 10-13 (2001)
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[Publications] 中條武志: "品質マネジメントの8原則"クオリティマネジメント. 53巻2号. 54-60 (2002)
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[Publications] 中條武志: "ISO9000の知識"日本経済新聞社. 194 (2001)