2002 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界ヘリウムの高比熱を利用した新しい核融合炉用超伝導電磁石構造に関する研究
Project/Area Number |
13680573
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
西村 新 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60156099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高畑 一也 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (10216773)
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Keywords | 核融合 / 超伝導磁石 / 超臨界圧ヘリウム / 熱擾乱 / 安定性 / 機械的擾乱 |
Research Abstract |
比熱の高い超臨界圧ヘリウムを蓄冷材としたケーブル・イン・コンジット導体を提案し、その有効性と実現性について検討を行った。その結果、次のことが明らかになった。 1.超臨界圧ヘリウムを蓄冷材として使用することで、交流損失、渦電流損失などの準定常的な発熱に対し、温度上昇を従来型の数十分の一に抑制することができる。 2.ヘリウムを循環させると流体摩擦による圧力勾配が発生するため、臨界点圧力近傍に圧力を保持できない。従って、静止した超臨界圧ヘリウムを蓄冷材として使用する必要がある。 3.核発熱などの定常的な発熱に対しては、温度上昇を抑制することができないので、蓄冷材とは独立した循環した冷媒が必要となる。この冷媒配管の配置は、定常的発熱の密度に応じて自由に設計できる。 4.局所的な発熱としては、偏流による素線の電流飽和が最も安定性に影響を与えると考えられる。この発熱は100秒程度のプラズマ立ち上げ時に継続して発生するため、準定常的な発熱である。 5.超臨界圧ヘリウム中で、素線の電流飽和が起こり、フラックスフロー抵抗が発生した状態での安定性試験を行うことができた。6.超臨界圧ヘリウム中でのフラックスフロー抵抗による許容発熱を調べた結果、従来型で使用されている加圧ヘリウム中に比べて一桁以上向上することが明らかになった。これは比熱が大きく、かつ自然対流伝達が大きいため、素線の温度上昇が抑制されるためと考えられる。 7.さらに高い性能が得られるのは飽和液体ヘリウム中である。これは、沸騰による潜熱が利用できるためである。しかし実際の導体では沸騰による気泡が蓄積されると冷却条件が変化する可能性があり、相変化のない超臨界圧ヘリウムの方が有利であると考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Mori.K.Takahata, A.Nishimura: "Current Redistribution under Imbalanced Condition in Cable-in-conduit Conductors"IEEE trans. on Applied Superconductivity. Vol.12. 1570-1573 (2002)
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[Publications] K.Takahata, T.Satow: "Strand Movements in Cable-in-conduit Conductors"IEEE trans. on Applied Superconductivity. Vol.12. 1747-1750 (2002)