2001 Fiscal Year Annual Research Report
水素および炭素の放射性および安定同位体動態解析のための試料処理法の研究
Project/Area Number |
13680609
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
村中 健 八戸工業大学, 工学部, 教授 (40005476)
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Keywords | トリチウム / 重水素 / 電界濃縮 / 放射性炭素 / 試料処理 / dead carbon / 炭素同位体分別補正 / ^<14>C年代測定 |
Research Abstract |
1.電解濃縮したトリチウムを含む試料水の初期トリチウム濃度を正確に求める方法として電解前後の重水素濃度比とトリチウム濃度比から装置定数を求め、これを用いて他の試料水中の電解前のトリチウム濃度を推定する方法に関する実験的検討をおこなった。すなわち、2個の電解濃縮装置を直列に接続し、一方から装置定数を求め、これを用いて他方の試料水に関する電解前後の重水素濃度と電解後のトリチウム濃度から電解前のトリチウム濃度を算出し、実測値との比較から推定精度を調べた。この結果は平成13年11月つくば市でおこなわれた、第6回トリチウム科学技術に関する国際シンポジウムで発表した。 2.放射性炭素試料の試料処理の効率化については試料工程のうち、一部処理工程を同時進行できるように改良し、独立して操作できるようにした。その結果、これまでは1週間に2試料しか処理できなかったのが、1週間に4試料の処理が可能となった。この試料処理に関する改良をまとめて本学紀要に発表した。また、十数年に渡って使用してきたアセチレンからベンゼン合成までをおこなうガラス製特注装置について、配管、バルブ、真空計の不具合を抜本的に補修、改良した。 3.八戸地方で採取した降水のδDとpHの相関、環境試料の^<14>C比放射能に対するdead carbonの影響について第38回理工学に関する同位元素・放射線研究発表会で発表した。また、^<14>C年代の炭素同位体分別補正および暦年代への較正についてまとめを本学紀要に発表した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 工藤久佳, 於本大輔, 村中 健: "八戸地方で採取した降水のδDとpHの相関"第38回理工学における同位元素・放射線研究発表会要旨集. 108 (2001)
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[Publications] 伊達元成, 腰原毅史, 津幡圭介, 村中 健: "環境試料の^<14>C比放射能に対するdead carbonの影響"第38回理工学における同位元素・放射線研究発表会要旨集. 138 (2001)
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[Publications] Takeshi Muranaka et al.: "ELECTROLYTIC ENRICHMENT FACTOR OF DEUTERIUM TO ESTIMATE TRITIUM ONCENTRATION IN WATER SAMPLES"Abstracts of 6^<th> International Conference on Tritium Science and Technology. 65 (2001)
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[Publications] 津幡圭介, 伊達元成, 村中 健: "^<14>C年代測定における試料処理の効率化"八戸工業大学紀要. 21. 349-352 (2002)
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[Publications] 村中 健: "^<14>C年代の炭素同位体分別補正および暦年代への較正"八戸工業大学紀要. 21. 353-356 (2002)