2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680662
|
Research Institution | Kyoto Women's Junior College |
Principal Investigator |
新保 愼一郎 京都女子大学短期大学部, 教授 (60027406)
|
Keywords | 食事中スズ含量 / 精白米スズ含量 / 尿中スズ排泄量 / 飲料水スズ含量 / ICP-MS |
Research Abstract |
【目的】先に成人男女259名,幼稚園児41名の食事からのスズ摂取量について報告したが,その成績は従来の報告と異なり最高値が約5mg/日,半数以上が検出下限2.5μg以下であった。その原因は,灰化試薬に含まれるスズ量によると判断し,今回は高純度の試薬等の導入による検出精度の改善と,食事検体数の増加とともに穀類中,飲料水中含量,尿中排泄量についても検討した。【対象】陰膳法で収集した食事検体,精白米,スポット尿,飲料水などを対象にした。同時に検出精度も検討した。【方法】検体は湿式灰化し,誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)で測定した。【成績,考察】前回の報告で,標準液および検体灰化に使用した硝酸等の試薬では試薬ブランク値が0.250ppb(検出下限値×2)であったが,K社の超純度分析試薬の使用で10倍以上の感度を得ることが出来た。食事からの一日スズ探取量は,最大値は2.9mgであるが80%余は50μg以下で,幾何平均値(GM)7.06〜14.71μgであった。同一家族内食事摂取者の摂取量対比をみると,スズの相関係数0.238に対してカドミウム0.824,鉛0.753で,摂取食品や量の違いによるものと推論している。食事検体以外では,精白米はGM 0.58μg/kg,スポット尿による尿中排泄量は0.0〜27.0μg/cr,飲料水では0.0〜0.14μg/Lの値が得られた。
|