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2001 Fiscal Year Annual Research Report

パッチクランプ法による大腸菌の呼吸鎖のプロトンポンプの輸送解析

Research Project

Project/Area Number 13680683
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

矢部 勇  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (90111575)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 黒田 照夫  岡山大学, 遺伝子実験施設, 助手 (80304327)
Keywords巨大化大腸菌細胞 / パッチクランプ / 呼吸鎖 / チトクロームbo / プロトンポンプ活性
Research Abstract

われわれは、細胞膜のみからなるプロトプラストとして大腸菌細胞を直径20μm程度に巨大化させるSI(Spheroplast incubation)法を開発し、更に、巨大化細胞内に出現する巨大な液胞様構造体(provacuole)は細胞膜が反転した膜系であることを形態的・生化学的に証明した。細胞膜の配向が正常なプロトプラストと反転した液胞様構造体を使い分けることにより、イオン輸送体の反応部位・調節部位の局在部位に関わらず、分子機能をパッチクランプ法で電気生理学的に解析する新しいイオン輸送解析方法を確立した。
好気的呼吸鎖のチトクロムbo型ユビキノール酸化酵素のプロトンポンプ活性は、基質ユビキノール1で誘導される電流としてパッチクランプ法で観測することができ、以下の電気生理学的結果がえられた。
1.膜電位が逆転電位以下でも、定常的な逆電流は発生しない。
2.逆転電位は、膜内外のpH(ΔpH)勾配によって変化し、50mV/ΔPH程度である。
3.形成されるH^+電気化学的ポテンシャル勾配(Δμ_<H+>)は280mV程度である。
その電気生理学的結果の生化学的意味
1.4H^++O_2+4e-→2H_2O
2.輸送されるイオン種は、H^+である。
3.形成されるΔμ_<H+>は、F-type ATPaseによりATPを合成するに十分な駆動力である。
以上により、チトクロムbo型ユビキノール酸化酵素のプロトンポンプ活性は、これまでの生化学的結果と定性的には一致し、さらに世界に先駆けてえられたその定量的な成果は、大腸菌細胞一個完全なるシミュレーションのデーターベース構築に大いに貢献する。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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