2001 Fiscal Year Annual Research Report
DNAメチル化と転写制御機構における新規ジンクフィンガー分子の機能解析
Project/Area Number |
13680720
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
関亦 正幸 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80250190)
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Keywords | DNAメチル化 / 転写制御因子 / ジンクフィンガー |
Research Abstract |
DNAメチル化による転写調節の分子機構を解明するため、メチルCpG結合タンパク質ファミリーの一分子MBD2と相互作用する新規ジンクフィンガータンパク質(MIZF ; MBD2-interacting zinc finger protein)のcDNA全長をクローニングし、以下の機能解析を行った。 1)MIZFの各組織での発現をmRNAに対するノザンブロット法で調べた。ほぼ全域の組織でMIZFの発現が確認されたが、脳、心臓、筋、肝臓で特に発現が高かった。MBD2の発現分布と特に相関関係は認められなかった。 2)MIZFとMBD2との相互作用に関与する領域を決定した。種々のMIZF欠損変異体を作製してin vitro結合実験、免疫沈降実験を行い、MBD2結合領域を4つのジンクフィンガーモチーフを有するC末端領域(201-429)と決定した。 3)同様に、MBD2のMIZF結合領域を解析し、MBD領域を含まない53-154アミノ酸領域と決定した。 4)MIZFの転写活性に与える影響を、DNAポリメラーゼβプロモーターを用いたルシフェラーゼアッセイにより測定した。その結果、MIZFはヒストンデアセチラーゼ活性依存性の転写抑制活性を有する分子であることを明らかにした。さらに、種々の欠損変異体を用いた解析から、この転写抑制活性はC末端のMBD2結合領域に位置することが判明した。 5)MIZFはMBD2の転写抑制活性を、効率的にヒストンデアセチラーゼをリクルートすることで増強する分子であることが明らかとなった。 本研究により、申請者が単離したMIZFは、MBD2と相互作用することで転写抑制に関与する新規転写制御因子であることが判明した。
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[Publications] Sekimata Masayuki: "Involvement of a novel zinc finger protein, MIZF, in transcriptional repression by interacting with a methyl-CpG binding protein, MBD2"Journal of Biological Chemistry. 276・46. 42632-42638 (2001)