2004 Fiscal Year Annual Research Report
2.5Å分解能結晶構造にもとづく牛肝臓20Sプロテアソームの抗原提示機構の解明
Project/Area Number |
13680749
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Research Institution | Research Reactor Institute, Kyoto University |
Principal Investigator |
森本 幸生 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (80200450)
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Keywords | プロテアソーム / 超分子複合体 / X線結晶構造解析 / 免疫応答 |
Research Abstract |
獲得免疫を持った高等動物のプロテアソームは28個のサブユニットから成る多機能蛋白質分解酵素複合体である。単に蛋白質を分解するだけではなく、抗原ペプチドを生成して抗原提示を担う免疫応答系超分子システムである。本研究では我々がSPring-8放射光実験で得た牛肝臓20Sプロテアソームの2.5Å分解能での立体構造にもとづいた超分子複合体としての蛋白分解機構と、抗原提示のための蛋白選別機構能力を結晶構造解析から考察した。また、複合体形成による構造、機能変化のメカニズムを検証した。 牛肝臓から抽出したプロテアソームの結晶化を行い、SPring-8大型放射光施設で回折実験を行った。2.5Å分解能でのモデルを構築した結果、高等動物のプロテアソームに特有と見られる粒子内の塩基性アミノ酸残基の分布などが見られた。また構成型プロテアソームと免疫型プロテアソームのサブユニットの違い、あるいは保存されているサブユニットと活性機構の関連などを明らかにし考察した。現在この立体構造モデルをもとに粒子内空洞に存在する活性部位の反応機構をコンピュータグラフィックスにより考察している。これとともに抗原ペプチドを切り出す時の長さの決定機構について分子内部の距離情報を元に考察している。これには他のタンパク質で見られた複合体形成時の立体構造変化、補欠分子族の変化などの検証が、水素結合網の役割を考察する上で有用であった。これとともに、プロテアソーム活性を阻害する分解タンパク質複合体、および脾臓20S、酵母26Sプロテアソームの精製、結晶化を行なった。
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Research Products
(5 results)