2001 Fiscal Year Annual Research Report
再構成5Sオリゴヌクレオソームを用いたDNA代謝反応機構の解析
Project/Area Number |
13680764
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青田 聖恵 (浦 聖恵) 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80289363)
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Keywords | クロマチン / ヌクレオソーム / ヌクレオチド除去修復 / クロマチンリモデリング / DNAのメチル化 |
Research Abstract |
申請者はクロマチン構造がDNA代謝反応に及ぼす影響および、それぞれの代謝反応がクロマチンの立体障害を乗り越える分子機構を明らかにするために、5S RNA遺伝子のヌクレオソームのポジショニング配列を2つ繋げた再構成5Sジヌクレオソーム系を確立している。今年度はこれを用いて1) ヌクレオチド除去修復(NER)反応、2) クロマチンリモデリング反応、3) DNAのメチル化反応の解析を行い以下の成果を得た。 1)ヌクレオチド除去修復(NER)反応 紫外線照射によって、クロマチン構造に関わらずDNA損傷が形成され、NERの過程でクロマチンリモデリングによって損傷がクロマチンDNAから除去されることを初めて実験で示すことに成功し、その成果を論文にまとめた。 2)クロマチンリモデリング反応 クロマチンリモデリング因子ACFによるATPに依存したクロマチン構造変換がリンカーヒストンのヌクレオソームへの結合で阻害されることを見い出した。この阻害を乗り越える新たなクロマチン構造変化の過程が生体で存在することが示唆され現在解析をすすめている。 3)DNAのメチル化反応 クロマチンレベルで真核生物のDNAメチル化酵索(Dnmt1,Dnmt3a, Dnmt3b)の機能解析を試み、DNAのメチル化がクロマチン構造に影響される結果を得た。さらにクロマチンDNAのメチル化調節機構を明らかにするためにDNAメチル化酵素複合体の精製とDNAメチル化の解析をすすめている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kiyoe Ura, Marito Araki, Hideaki Saeki, Chikahide Masutani, Takashi Ito, Shigenori Iwai, Toshimi Mizukoshi, Yasufumi Kaneda, Fumio Hanaoka: "ATP-dependent chromatin remodeling facilitates nucleotide excision repair of UV-induced DNA lesions in synthetic dinucleosomes"EMBO J.. vol.20. 2004-2014 (2001)
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[Publications] Kiyoe Ura, Yasufumi Kaneda: "Reconstitution of chromatin in vitro"Methods in Molecular Biology. vol.181. 309-325 (2001)
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[Publications] A.Yoshimura, Kiyoe Ura, H.Asakura, R.Kominami, Y.Mishima: "Mononucleosomes assembled on a DNA fragment containing (GGA/TCC)n Repeat can form a DNA-DNA complex"BBRC. vol.290. 16-22 (2002)
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[Publications] Kiyoe Ura, J.J.Hayes: "Nucleotide Excision Repair and Chromatin Remodeling"EJB : the FEBS journal. (in press).