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2002 Fiscal Year Annual Research Report

転写の開始段階に必須なクロマチン構造の実体解明

Research Project

Project/Area Number 13680770
Research InstitutionKONAN UNIVERSITY

Principal Investigator

大山 隆  甲南大学, 理工学部, 助教授 (60268513)

Keywordsクロマチン / ヌクレオソーム / ベントDNA(bent DNA) / プロモーター / 転写調節 / DNA高次構造
Research Abstract

本研究における検討課題は次の2つであった。
[課題1]プロモーター領域のクロマチン(ヌクレオソーム)構造の解析
[課題2]プロモーター内または近傍に存在するベントDNAの三次元構造解析
[1]については、当初の計画に従って解析を行い、以下の成果を得た。
一過的遺伝子発現解析系を用いて解明された、ベントDNAを介したクロマチン構造の制御機構とそれを基盤とした遺伝子発現制御機構がゲノム上でも作動しているか否かについて解析した。負の超らせんを擬態した36塩基対(bp)のベントDNAをプロモーターの上流にもつレポーターコンストラクトを用いて、ゲノム上にこのコンストラクトを1コピーだけもつHeLa細胞株を4株樹立した。解析の結果、コンストラクトがユークロマチン部に導入された株が3株、ヘテロクロマチン部に導入されたと思われる株が1株得られていることが明らかになった。予想通り、前者においてはレポーター遺伝子が発現したが、後者においては発現しなかった。また、前者におけるプロモーター領域のクロマチン構造は、いずれの場合も一過的遺伝子発現解析系を用いて解明されたものとほぼ同じであることが示唆された。さらに、176bpの擬態分子(一過的遺伝子発現解析系において、36bpの擬態分子よりも強い転写活性化能をもつ)をプロモーターの上流にもつコンストラクトを用いた解析では、当該ベントDNAにはヘテロクロマチン領域内でも遺伝子の転写を誘起するほど強力なプロモーター活性化能があることが明らかになった。
[2]については、昨年度得たデータを基礎として、さらに詳細な解析を行った。今回は、EPD(eukaryotic promoter database)に登録されているヒトのクラスIIプロモーターの中から、解析範囲(転写開始点を+1として、-200〜+280の領域)の全塩基配列が決定している177のプロモーターを選定して解析した。その結果、興味深いことに、TATAボックスを含む転写開始点上流域には、正または負の超らせんを擬態したベントDNAが高頻度に存在するが、転写開始点を含む領域のらせん軸は多くの場合直線的であることが解明された。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Hideki Tagashira: "Electrophoretic mobility shift of restriction fragments caused by base pairing between overhangs"Biochemistry. vol.41. 12217-12223 (2002)

  • [Publications] Munehiko Asayama: "The curved DNA structure in the 5'-upstream region of the light-responsive genes : its universality, binding factor and function for cyanobacterial psbA transcription"Nucleic Acids Research. vol.30. 4658-4666 (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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