2002 Fiscal Year Annual Research Report
新規Rapエフェクター分子p30のインテグリン接着性と運動性制御に関する研究
Project/Area Number |
13680783
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
前田 明人 京都大学, 医学研究科, 助手 (50298882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木梨 達雄 京都大学, 医学研究科, 教授 (30202039)
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Keywords | Rap1 / 細胞遊走 / インテグリン |
Research Abstract |
前年度において我々は、低分子G蛋白質Rap1の機能に関わるエフェクター分子を同定するために、ヒト白血球cDNAライブラリーから酵母Two-hybrid法を用いたスクリーニングによりRap1と相互作用すると考えられる下流標的分子p30をクローニングした。またp30は、細胞内で活性化型Rap1との特異的結合を生化学的に示した。さらに、p30を過剰に発現させた細胞を作製し、精製ICAM-1またはICAMFcキメラをコートしたディシュ上で細胞運動性、接着性を解析した結果、抗原受容体やケモカイン受容体刺激時にp30がRap1依存的に形態、運動性、LFA-1/ICAM-1結合性等の変化に関係していることを見い出した。 さらに今年度において、p30の分子内の欠失・アミノ酸置換変異体を作製、並びに細胞に導入し、細胞の形態、運動性、接着性、細胞内局在をパラメーターとした解析を行った。それにより、p30の機能発現に重要な領域を特定した。また、loss of functionのphenotypeを示す優勢抑制型変異体も見い出した。さらに、p30に対する特異的モノクローナル抗体を作製し、細胞運動性、接着性が変化している時のp30の細胞内局在の変化や他の機能分子との関係を抗体染色法により解析した。その結果、p30は細胞骨格系や細胞内輸送系との共局在が示され、これらに関連する機能分子との相互作用によりインテグリン接着性や細胞運動性を制御していることが予想された。
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[Publications] Yasuda, T.: "Cb1-b positively regulates Btk-mediated activation of phospholipase C-gamma2 in B cells"J. Exp. Med.. 196. 51-63 (2002)
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[Publications] Ruhul Amin AR.: "A role for SHPS-1/SIRPalphal in IL-1beta-and TNFalpha-dependent signaling"Oncogene. 57. 8871-8878 (2002)