2002 Fiscal Year Annual Research Report
アンカリング蛋白質CG-NAPの中心体における機能解析
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13680785
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Research Institution | Biosignal Research Center, Kobe University |
Principal Investigator |
高橋 美樹子 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (90324938)
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Keywords | 中心体 / 微小管形成中心(MTOC) / γ-チューブリン / カルモジュリン / 微小管 / コイルドコイル蛋白質 |
Research Abstract |
アンカリング蛋白質CG-NAPは、中心体およびゴルジ体に局在するコイルドコイル蛋白質である。昨年度CG-NAPが動物細胞中心体においてγ-tubulin ring complex (γTuRC)と結合して微小管形成の起点を構成している可能性を見出した。今年度はCG-NAPと相同性が比較的高い蛋白質kendrinについて、CG-NAPと同様の機能を有するかどうか検討した 1.kendrinの全長cDNA(9.75kb)を部分cDNAクローン(かずさDNA研究所より入手)とPCRを組み合わせて構築し動物細胞で発現したところ中心体に局在していた。また、特異抗体を作製し内在性のkendrinの局在を調べたところ中心体にのみ局在していた。 2.kendrinとγTuRCの構成蛋白質(GCP2、GCP3、γ-tubulin)との相互作用を調べたところ、GCP2を介してγ-tubulinと結合することを見出した。またこの結合は内在性蛋白質においても観察され生理的条件下で形成されていることが確認された。 3.内在性および発現させたのCG-NAPとkendrinは、免疫沈降において相互に共沈されることから、細胞内において複合体を形成すると考えられた。 4.動物細胞由来の単離中心体から微小管を形成させる系において抗kendrin抗体の影響を調べたところ、抗CG-NAP抗体と同様に微小管形成の開始が阻害され、両抗体を同時に作用させると阻害は相加的であった。 以上より、CG-NAPとkendrinは中心体においてホモあるいはヘテロ複合体を形成しγTuRCと結合することにより微小管形成の起点として機能する可能性を見出した。CG-NAPとkendrinの機能に差異があるか等については今後の検討課題である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takahashi, M.: "Centrosomal proteins CG-NAP and kendrin provide microtubule nucleation sites by anchoring γ-tubulin ring complex"Mol. Biol. Cell. 13. 3235-3245 (2002)
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[Publications] Sillibourne, J.E.: "Centrosomal anchoring of the protein kinase CK1δ medicated by attachment to the large, coiled-coil scaffolding protein CG-NAP/AKAP45O"J. Mol. Biol.. 322. 785-797 (2002)
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[Publications] Takahashi, M.: "Regulation of a mitogen-activated protein kinase kinase kinase, MLTK by PKN"J. Biochem.. 133. 181-187 (2003)
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[Publications] Takahashi, M.: "Pulse-chase analysis of protein kinase C, in Methods in Molecular Biology, vol.233 (PROTEIN KINASE C PROTOCOLS edited by Newton, A.)"Humana Press, Totowa, NJ(in press). (2003)